両筑平野は地図に載っている名称ではありません。筑後川の上流部、特に小石原川・佐田川沿線に広がる筑前・筑後地方にまたがる穀倉地帯を私たちは両筑平野と呼んでいます。
事務所の名前も「両筑平野用水総合事業所」ですし、筑後川にかかる橋で「両筑橋」もあります。そろそろ一般的に認知されてきたのかな?と期待するこの頃です。
さて、この両筑平野は用水路を整備するくらいですから、昔から水不足に悩まされてきた土地です。そのため、山の麓に「ため池」が沢山あります。かんがい期がおわり、稲刈りもひと段落したこの時期に、溜まった水が悪くならないように水を抜く「干し上げ」が行なわれます。全てのため池がこの干し上げを行なうわけではありませんが、毎年行なわれるため池もあります。
ため池の干し上げをおこなうと、そのため池にすんでいる小魚・エビが狭い範囲に集まってきます。それを、ため池の利用者が網ですくい上げて獲ります。地元のひとたちは「エビ獲り」「魚獲り」と呼んでいます。
先日、私たちにもお誘いがあり、仕事の終わった夕方から参加させてもらいました。
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水を抜いて狭くなったため池
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えさをぶら下げた網を10個くらい、狭くなったため池に沈めておきます。上の写真に網の柄が見えますね。これを端から順番にあげていきます。
足場がぬかるんでいますから、慎重に慎重に・・・そして素早くもちあげ、ざるを持った捕り手が、網の上で踊る小魚とエビをすくい上げます。
それにしても、一旦空にしたため池に、どこから入ってくるのでしょうか?それも毎年!不思議なものです。(後から教えてもらいました、放流しているとか・・・・脱帽!)
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へっぴり腰はご愛嬌です
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午後から行っている「にわか漁師」もいて、半日で40ℓ位のクーラーボックスが3ついっぱいになるほど獲れました。
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小魚にエビがちらほら
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驚いたことに、大物であるコイとかフナが入っていると捨ててしまいます。後で料理法を聞いて納得しましたが、そのときは何て勿体無いことをするんだろうと思いました。
さて、少し分けてもらって帰りました。もっとも、少しといっても3㎏ありましたから、十分に大漁です。
さて、帰宅し早速料理に挑戦!(挑戦したのは、私ではないのですが・・・)美味しくいただきました。小魚のほろ苦さとエビの香ばしさがなんとも良い感じです。
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小魚とエビのかき揚げ 小魚の煮付け |

小魚の佃煮
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このような漁は昔から行なわれているのでしょう。ため池を用水に利用するほか、魚資源に活用することは先人の知恵であり、かんがい期を終えて一休みする前の「ため池からの贈り物」と言うところでしょうか。
農家の高齢化や、食事が洋風・ファーストフード化することで、若者に煮付けや佃煮の人気があるとはいえない現在ですが、これらの地元に根ざした慣習は、後継者に引き継がれて、ずっと続いていってほしいと思うものです。
(おわり)
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