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2009年8月10日 愛知用水総合管理所長:井爪 宏  
#003 ようやく梅雨明け

気象庁は8月3日、東海地方が梅雨明けしたとみられると発表しました。平年より14日遅い梅雨明けです。梅雨明けがはっきりと特定できなかった平成5年を除き、最も遅い梅雨明けとのことです。

愛知用水総合管理所は6月22日以降、雨の日が多いので通常時以上にダム管理、水路管理の安全性を高める勤務形態を執っています。私たちはこれを防災態勢と呼んでいます。

防災態勢に入ると牧尾ダム管理所では、気象情報を収集・分析し、出水がダム操作を行う上でどのような影響が出るかを予測します。その予測は雨の状況を見ながら逐次修正します。雨の量が多くなり河川流量が増えるとダムのゲートから放流しますが、ダム下流の河川に釣り人や川遊びをしている人がいないことを確認したり、家屋や河川構造物の安全が確保できるか確認してから放流を開始します。

雨が降り終わり川の水量が少なくなっていく時、タイミングを見ながらゲートを閉めて貯水を開始します。このときに貯めた水が下流域の貴重な水資源になります。今年7月の牧尾ダム地点の雨量は平年比184%でした。平年とは昭和37年〜平成20年までの47年間の平均ですから今年7月の雨は非常に多かったと言えます。その結果、農業用水、水道用水、工業用水への水供給は計画通りに行うことができました。

愛知用水の受益地区を見ると水田では稲の穂が出始めました。お盆明け頃から順番に稲刈りが始まります。新米が待ち遠しいです。果樹もおいしい季節になりました。梨、ブドウ、ハウスミカンなどが旬を迎えています。梨やブドウは品種がたくさんありどれを食べるか迷ってしまいます。パンパンにはち切れんばかりの一粒がうれしいですね。ミカンはかわいらしいネーミングがついています。「みはまっこ」と「さわみっこ」です。一般公募で名前を付けました。糖度は、13度と11度以上が基本。甘みと酸味がよく調和しています。甘み派は「みはまっこ」ミカン好きには「さわみっこ」が好まれているようです。農家は、200日〜220日間、きめ細かく温度管理と湿度管理を行い良質なミカンを生育させると伺いました。

雨は、多すぎても少なすぎても人々の生活に支障がでます。雨降りという自然現象を人間がきめ細かく対処し管理することにより水は利用できる資源になります。8月1日から「水の週間」が始まっています。この機会に今一度「水資源」について考えてみませんか。
 
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