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2009年12月24日 愛知用水総合管理所長:井爪 宏  
#007 人の記憶

平成21年の暮れもいよいよ押し詰まってきました。年末にあたり、今年一年を振り返ることとしました。

春。オバマ米政権が発足。「We can change」が流行りました。野球では、WBCで日本は苦戦しましたが連覇しました。イチロー選手も観客も胃が痛くなるWBCでした。

夏。高速道路ETC割引1000円効果により全国で渋滞多発。エコポイントやエコカー補助、ハイブリッド車が関心を集め、二酸化炭素CO2排出など人間の活動と地球環境保全の問題がクローズアップされました。また、新型インフルエンザが国内でも初感染がありました。天文では、46年ぶりに国内で皆既日食を見ようと期待感が高まりましたが、各地の天気は湿り勝ち。神秘的な天文ショーは欲求不満気味でした。

秋。裁判員裁判が東京地裁で開始されました。また、経済では、ユニクロが最高益を出した一方、日本の代表企業であるJALが国の管理下で再建を進める事態。政治では、政権交代がありました。既存の制度、産業構造、体制などが大きく変革しています。

冬。台風18号が愛知県を直撃。愛知用水に「嵐、来る」状態でしたが、被害は最小限。安堵しました。相撲では横綱白鵬関が年間最多勝で優勝。ゴルフでは石川遼選手が最年少で賞金王など、「新」記録が出ています。恒例の今年の漢字は、京都清水寺森清範貫主が力強く「新」と書きました。

思いつくままに平成21年を振り返りましたが、たった一年間の出来事なのに、私の記憶はあやふやなものもありました。

今日は、三河湾に浮かぶ小島の一つである日間賀島にいます。旅館や民宿では多くの人がトラフグやタコ料理で忘年会を楽しんでいます。入浴後のビールは、美味しいでしょうね。

この島では、昭和36年9月、愛知用水の通水によって水道事業が始まりました。海底に水道管を敷設し、木曽川の水が島に到達しました。島民が塩分や金気のある井戸水の生活から解放された瞬間です。私が宿泊した民宿の奥さんは、水道蛇口から初めて真水を飲んだ当時の感激を昨日あった出来事のように語ってくれました。約50年前のことですが、鮮明に語る姿を前に、私の心に熱き思いが生まれました。この一年、愛知用水の仕事をして善かった!

皆様、今年一年大変お世話になりましてありがとうございました。よいお正月をお迎えください。
 
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