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2009年7月2日 副所長 兼 牧尾管理所長:竹越 稔  
#001 梅雨期の牧尾ダム管理について

副所長兼牧尾管理所長の竹越(たけこし)と申します。少し肩書きが長うございますが愛知用水の役職として副所長を兼務して牧尾ダムの管理所長をしております。主は牧尾ダムに勤務しております。

牧尾ダムは木曽川の河口から約200km上流の長野県木曽地域の王滝川にあります。

牧尾ダムは愛知用水の水路を通じて岐阜県及び愛知県東部、知多半島地域まで農業用水、水道用水及び工業用水を供給するための「水瓶」として位置づけられております。
 
 
牧尾ダム
今の時期は梅雨時なのでダムに水を貯める稼ぎどきですが、不意の大雨による洪水にも注意を払う時期です。大雨時にはダム下流の河川の安全を確保しながら放流操作をおこなうとともに、ダムに一滴でも多く水を貯めるという難しいダム操作管理が求められる季節です。

雨の降り方は、前線による雨、台風による雨、雷雨による雨、近年ではゲリラ豪雨と称される短時間で局地的、集中的な大雨と様々な降り方をしますので一体どの位の量の水がダムに入ってくるのかという予測が重要になります。実際の水の出方が完全に予測と合致しないこともあるのでゲートを動かすタイミングはみなさんが想像する以上に難しい技術でもあります。また、「予測以上の大雨が降りダムに流れ込む洪水が予想を上回るスピードで入ってくると放流操作が遅れて決められた水位以上に増えてしまうリスク」と反対に「予想した程に雨が降らず必要以上に放流してしまいダムの水が減ってしまうリスク」を抱えての操作になるからです。

これまで牧尾ダム管理を開始してから48年目になりますので、予測する技術を向上させてきておりますが、自然現象を相手とするので油断は禁物です。

今日も雨の降る中、洪水に備えて分担して気象情報の収集や予測シミュレート等しているところです。

夏を本格的に迎えると、気温の上昇と共に水の需要が増えます。その時には下流域の皆様方は牧尾ダムに水が満々と溜まっていることを期待していると思いますので、的確に洪水対応をしてダムの安全を確保しつつ水を貯えるという高度な管理を行うよう職員一同心がけています。利水者の皆さま、梅雨期は一喜一憂することなくどうか長い目で牧尾ダムを見守ってください。

現在、ダム管理所にお越しの方には「ダムカード」をさしあげています。木曽の山々の緑も濃くなり森も生き生きとしております。是非この夏は涼しい木曽へクールダウンしにお越し下さい。多くの方々のお越しをお待ちしています。
 
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