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2010年3月10日 牧尾管理所 所長代理:熊川 憲司  
#009 牧尾ダムの豆知識

愛知用水の水源、牧尾ダムの所長代理をしている熊川と申します。

牧尾ダムは、1961年に愛知用水の水源ダムとして、長野県木曽郡王滝村と木曽町三岳(旧三岳村)にまたがり建設されたロックフィルダムです。牧尾ダムの1年間のデータ(平成21年1月1日〜12月31日)を基に、牧尾ダムの豆知識を皆さんに紹介いたします。

〜気象について〜
牧尾管理所地点における年間降水量(雨の量)は、2,280mmで累年平均(昭和37年〜平成21年)の2,108mmより172mm(8.2%)多く、日最大降水量は7月21日の96mm、月最大降水量は7月の547o(多雨歴代4位)でした。牧尾ダム地点の年間平均気温は9.8℃、最高気温は8月11日の32.8℃、最低気温は1月4日の-13.5℃でした。

〜積雪調査について〜
積雪調査(積雪深)を、 御嶽山五合目(八海山)、標高約1,700mで毎月3回実施しています。平成21年は3月末において、観測開始以来、最低の10cmと累年平均(昭和53年〜平成20年)86cmに比べて大幅に少ない年でした。なお、平成22年の調査結果は、水資源機構愛知用水総合管理所のホームページ「お知らせ」に掲載していますので確認してください。 
(※現在は⇒こちらのページに掲載されています 2012.4月)

〜牧尾ダムの流入量、放流量、取水量について〜
牧尾ダム貯水池への年間総流入量は、約5億8千万m3で累年平均(昭和37年〜平成21年)の約4億7千万m3より1億1千万m3(23.0%)多く、牧尾ダム総貯水量の約7.8倍分が流入しました。ほぼ同量の約5億9千万m3が牧尾ダムから放流され、愛知用水の兼山取水口から取水し、下流地域の農業用水、水道用水、工業用水として約2億8千万 m3が利用されました。平成21年は、年間を通して安定して下流域へ水を送ることができました。

〜牧尾ダムの貯水運用計画〜
牧尾ダムの年間貯水池運用計画では、@4月1日から4月30日までの間は主として農業用水、水道用水及び工業用水として、A10月4日〜11月30日までの間は発電並びに水道用水、工業用水及び農業用水のために貯留(ダムへ水を溜める)します。
一方、放流計画では@5月1日〜10月3日までの間は主として農業用水、A12月1日〜3月31日までの間は主として発電のために放流します。水道用水及び工業用水のためには通年の放流で対応します。

〜洪水について〜
牧尾ダムの管理では、ダムの流入量が毎秒400m3以上を洪水と言います。ちなみに、毎秒400m3という値は、25mプールが1秒間で満杯になる量です。平成21年の洪水は、6回発生し、最大流入量は、7月29日の毎秒671m3でした。
牧尾ダム余水吐ゲートからの放流日数は、総日数で31日間でした。ゲート放流時には、職員が昼夜交代でダム下流河川の安全確認を行いながら操作を行いました。

〜牧尾ダム周辺について〜
牧尾ダム周辺は豊かな自然に恵まれ四季それぞれに楽しみがあります。春の桜は4月下旬〜5月上旬に開花します。平野部での花見を行った後に牧尾ダムに来ていただければ、2回目の花見ができます。また、たらの芽、ワラビ、ゼンマイなどの山菜採りも楽しみです。夏には渓流釣りや涼しい空気のもとでの御嶽山登山など自然探索を堪能できます。秋には、ダム湖周辺の紅葉狩りやキノコ類の採取を楽しめます。冬にはスキー・スノーボードなどウインタースポーツを楽しんでください。温泉も近くにありますので、健康増進、気分転換に最高です。植物採取や動物保護など山のルールを守りながらリフレッシュしてください。
なお、3月末に向けて牧尾ダムの水位が下がり、普段では水没していて見られない昔の地形などの風景を見る事ができます。皆さん、是非とも牧尾ダムの見学にいらして下さい。

〜通水50周年に向けて〜
愛知用水の水のふるさと牧尾ダムは、平成23年5月28日に竣功50年を迎えます。また、愛知用水は同年9月30日に通水50周年を迎えます。この機会にダム建設により移転された方々、水源地の森を今も守って頂いている地元の皆様へ、こころから“ありがとう”と感謝の気持ちを伝えたいものです。
 
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