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2011年1月7日 副所長 兼 牧尾管理所長:竹越 稔  
#018 牧尾ダム来訪者徒然レポート

2011年がスタートしました。年末から年始にかけ日本列島は日本海側を中心に寒波が来襲し、島根県や東北地方など大雪による停電や多くの車の立ち往生、漁船の沈没など自然の猛威に襲われました。また海外ではロシアやヨーロッパでは寒波による大雪や停電、オーストラリアでは大洪水の発生等異常気象が同時に出現しています。いまや地球規模で気象状況を把握する時代となってきているのだと実感しています。

ところで、話変わって牧尾ダムに関する話題です。
牧尾ダムには年間に団体・個人をあわせて概ね4,000名ほど来訪されます。

団体の主な方は、愛知用水を通じて水をご利用頂いている農業関係者や水道関係者です。愛知県尾張東部から知多半島地域の犬山市から南知多市までの26市町に及びます。これは水源の牧尾ダムを通じて木曽川から水を取水していることから、愛知用水の恩恵、水源地域への感謝の意思表示でもあります。
このほかに、NPOの方や学校関係(大学、高校、中学、小学)の方も見学等に来訪されます。
個人では、御嶽山などの観光に見えられる方々や、ダムカード(ミニパンフレット)を目的に見えられる方などいろいろです。ちなみに、ダムカードを求めて今年は北は北海道から南は兵庫県の方々が訪れました。けっして多くはないものと思われますが、全国にいわゆるダムマニアがいるのです。HPを出している方々もおります。

さて、昨年に来訪された方々のなかでひとつの団体をご紹介します。
それは、NPO「知多世界を楽しむ会」です。この会は、知多地域にお住まいの有志の方々による会です。会の目的が「知多地域に関わる歴史や文化、産業等の特性を現地踏査などを通して探索し、会員各自の教養と知性の向上に努めると共に、会員の親睦を図りながら地域文化の振興に貢献すること」としており、知的でユニーク、どなたでも楽しめる会だそうです。
 

2009年2月に愛知用水の佐布里池及び愛知池を見学され、その流れの一環として11名の方が10月の紅葉シーズンに水源地である牧尾ダムと王滝村、木曽町を探訪したものです。
後日、今回の探訪を感想等も含めたレポートを送っていただきました。
会の事務局に了解を得て、感想等を一部紹介します。

〜牧尾ダムの説明で感じたこと〜

知多半島に住むようになって早や40数年が過ぎました。その間水はただいつでもどこでも利用できると思っていました。牧尾ダムにて初めて話を聞きこのダムを計画されそれに情熱をかけられた久野庄太郎さんをはじめ関係者、水源地王滝村、三岳村の協力そして移住を余儀なくされた住民の方達には感謝のしようもないとつくづく思い知らされました。当時の映像を見て、知多半島の畑や田んぼその耕作には、はねつるべや桶にて潤す非常に肉体労働が必要とされていた。川の少ないこの地域には古くより多くのため池が作られていた。この愛知用水の完成により知多半島そして篠島や日間賀島の人達の恩恵は計り知れない。このことを知多半島の住民は常に水源地の王滝村やダムを管理されている方に感謝しなければならない。

〜王滝村の話で感じたこと〜

・水源の水質確保に努めていることはありがたいことです。ほかの水域・河川でも水質確保が望まれるところです。

・総務課長の財政再建に向けての苦労話には胸を打たれた。地理的・地形的条件に制約されればスキー場以外に集客手段はなかっただろうと考えるとき同情の念を禁じ得ない。

・村の現状を初めて知った。1,000人を切った住民の方達の努力に敬意を表したい。

〜その他〜

・豊かな自然と人間の営みについて考える良い機会でした。

・中津川―馬篭・妻籠―木曽福島―王滝村―御岳といった1泊「木曽路ツアー」があってもいいのではと思います。これを知多半島の市民レベルで夏場の交流もおもしろいのでは。

・木曽福島の散策時に地元の小学生が「こんにちは」とごく自然に挨拶をしてくれたことには感銘を受けましたし、街もきれいで街としての品格・風格を感じました。これがこの町の文化と感じました。

最後に、今年2011年は通水50周年の年です。この節目を機会に、更なる木曽川流域全体の人的、経済的な上下流交流の拡大、発展のために水機構として関係する皆様方と協力連携しながら尽力したいと思っております。
今年もよろしくお願いします。
 
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