下流部事業は、木曽川、長良川から取水していた85ヵ所の農業用取水口を旧佐屋川用水取水口である木曽川左岸祖父江町馬飼地点に木曽川大堰を建設して合口し、幹線水路の用水と排水を分離して水質の改善および取水の安定を図るとともに、愛知県、三重県の都市用水を供給することを目的とし、総事業費約722億円で実施したものです。
木曽川大堰は、木曽川河口から26km地点の旧佐屋川取水口付近に位置しており、堰操作は、上流水位標高3.7mを限度として、木曽川左岸より濃尾第二地区の農業用水と愛知県・三重県の都市用水と併せて最大41.83m3/sの取水に必要な水位を保つよう、大堰調節ゲート(40m×3門)を操作します。取水量制御は、静水池内の規制ゲートの越流水深により制御しています。
延長37.5kmの殆どが開水路の幹線用水路の農業用水管理は、59ヵ所の各分水口流量が微流量分水でも安定供給が可能となるよう、堰調節ゲートを各所に設置し水位一定制御を行い、低平地で長大水路の到達時間を考慮した分水管理と無効放流を極力しない水管理を実施しています。また、支線水路は大部分が管水路施設で、その分水は揚水機場で圧送し各ほ場に供給しています。
三重県の農業・都市用水は海部幹線水路を経由し、弥富揚水機場のポンプで木曽川を水管橋で横断供給しています。また、愛知県都市用水は、祖父江分水口から供給しています。
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