主な治水効果の実績

 長良川河口堰の完成後、マウンドの浚渫(しゅんせつ)が平成9年7月に完了したことにより、長良川の下流部では洪水の流下能力が向上しました。はん濫注意水位を上回る大きな出水においても、堰運用前に比べて河川水位が1~2m低下し、堤防が決壊する危険性が低下する共に、出水時の水防活動の目安となる「はん濫注意水位」以上の継続時間が4~23時間短縮し、水防活動に伴う労力の軽減が図られるなど顕著な治水効果を発揮しています。

主な出水における水位低下効果(墨俣地点)

出水 ピーク流量 ピーク水位
低下量
はん濫注意水位以上の継続時間
しゅんせつ前 しゅんせつ後 短縮時間
H10.10.18 毎秒約 4,300 立方メートル 約 1.2m 8 時間 4 時間 4 時間
H11.09.15 毎秒約 5,900 立方メートル 約 1.1m 25 時間 9 時間 16 時間
H11.09.22 毎秒約 4,400 立方メートル 約 1.3m 34 時間 11 時間 23 時間
H12.9.12 毎秒約 4,900 立方メートル 約 1.2m 15 時間 9 時間 6 時間
H14.7.10 毎秒約 4,400 立方メートル 約 1.6m 13 時間 4 時間 9 時間
H16.10.21 毎秒約 8,000 立方メートル 約 2.0m 12 時間 8 時間 4 時間
H26.08.17 毎秒約 4,100 立方メートル 約 1.6m 23 時間 2 時間 21 時間

近年の出水における治水効果

平成26年8月17日出水における治水効果

継続時間のイメージ図

  • 出水時のピーク水位が低下するとともに、出水時の高い水位での継続時間が短縮されました。
  • これにより、支川流域からの内水排水について、排水ポンプ等により強制排水しなくても自然排水できる時間が長くなり、内水排除機能が向上しました。
  • また、出水時の水防活動の目安となる「はん濫注意水位」以上の水位の継続時間が短縮されることにより、水防活動に伴う労力の軽減が図られました。