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日本ダムアワード2013 日吉ダムがダム大賞を受賞

 ダムを「鑑賞の対象」として楽しむ方がどんどん増えていますが、そうした方々の中にはさらに「ダムの働き」にまで着目されているようです。
年の瀬も押しせまった12月29日、東京お台場で「日本ダムアワード2013」が開催されました。
 今回は、個人的に参加していた職員により、当日の様子を報告いたします。


 会場となったのはインターネット界の大手niftyが運営する「東京カルチャーカルチャー」。著名人もトークライブを開催しているイベントホールです。
 この日本ダムアワード2013は、ダムで働く関係者とは一切無縁な"ダムファン"の方々が、「今年もっとも活躍したダムはどこか!?」「ダムファンによる、ダム版アカデミー賞ついに開催!」「年末のお台場で、今年1年のダムの活躍を振り返りながら、その功績を讃えましょう」という視点で企画・開催されたものです。

 ステージ壇上には萩原雅紀さん(ダムライター、デイリーポータルZライター、HP「ダムサイト」管理人)、Dam masterさん(HP「Dam master」管理人)、星野夕陽さん(ダム愛好家)、琉さん(ダム王子・HP「DamJapan」管理人)、サキさん(女性ダムファン)の5人のダムファンが登壇し、『放流賞』『イベント賞』『洪水調節賞』『低水管理賞』の4部門にノミネートされたダムについてプレゼン&トークを展開。会場に詰めかけた全ての参加者による投票により各賞が決定、さらに全てのダムから「ダム大賞」を決定、という方法でイベントは進みます。 全部で28施設がノミネートされ、そのうち機構の7施設が選ばれていました。

 

 放流賞は「今年最も印象的な放流を行った」という視点で萩原雅紀さんによるプレゼンが行われ、最高得票を得たのは非常用クレストゲートの点検放流を公開で行いダムファンの心を掴んだ「川治ダム(栃木県/国管理)」でした。次点は「天ヶ瀬ダム(京都府/国管理)」の下流河川を意識したただし書き操作時のクレスト放流、3位にはゲート3門中1門が改装中にもかかわらず洪水調節に奮闘し下流を守った「宮川ダム(三重県/県管理)」が選ばれました。


大山ダムのコスプレ
イベントもノミネート

 

 イベント賞はビジュアル系ダムファンでダム王子とも呼ばれている琉さんによるプレゼン。
 当機構が管理する大山ダム(大分県/水機構)での地域活性化を目指したイベントとして「進撃の巨人コスプレイベント」がノミネートされましたが、惜しくも第3位。1位には、森と湖に親しむ旬間に見学会を開催した小渋ダム(長野県/国管理)が選ばれました。「立入禁止場所以外はダム内部や直下流のどこでも見学自由」という工夫が参加者の関心を集めたようです。


早明浦ダムの利水補給に
注目したプレゼン

 低水管理賞はDammasterさんとサキさんによるデュエットプレゼン。渇水に対して活躍し印象に残ったダムが選ばれます。平成25年の夏は関東から四国にかけての広範囲で記録的な少雨となったことから、この矢木沢ダム(群馬県/水機構)、宇連ダム(愛知県/水機構)、宝山湖(香川県/水機構)、早明浦ダム(高知県/水機構)と多くの機構ダムがノミネートされました。この地域の利水を支える機構ダムの働きに着目していただいたことは嬉しい限りです。プレゼンは降水量と貯水量のグラフを示しながら行われ、各ダムとも貯水量が右肩下がりとなって0に近づくと、会場は「ああ、ついにダムが力尽きたのか」というため息に包まれましたが、その後、秋の台風で貯水量が回復すると「おおっ」というどよめきが起こりました。ダムの貯水量の変化が利水の働きであることがよくわかるプレゼンでした。投票の結果、毎年のようにテレビにも映され知名度も高い早明浦ダムが2位以下を大きく引き離して低水管理賞に選ばれました。

 

 洪水調節賞は、7月に島根県・山口県にかけて降り注いだ前線による豪雨や、9月に日本列島を縦断した台風18号の襲来時の各ダムが執った洪水調節操作について、ハイドログラフを用いながら星野夕陽さんがプレゼン。マスコミにもなかなか採り上げていただけないハイドログラフをすらすらと説明する星野さんとそれに聴き入る会場のダムファンに驚きです。上位3位は全て従来の操作を超えた運用により最大限の洪水調節操作を行ったダムで、1位日吉ダム(京都府/水機構)、2位木津川5ダム(三重県・奈良県・京都府/水機構)、3位四十四田ダム(岩手県/国管理)がそれぞれ選ばれました。

 

 ダム大賞には、洪水調節賞も受賞した日吉ダムが独走。2位とは3倍の差を付けてのダブル受賞となりました。これは、台風18号襲来時にダムの洪水時満水位を超えてクレストゲート上端限界ギリギリまで貯留し、下流の京都・大阪を守ったことが参加者の心に深く残ったと感じました。また、ダム大賞を受賞した日吉ダムには、ダムファンの皆様による「特製トロフィー」がいただけるとのことで、とても感激しています。

 

日吉ダムのハイドログラフにより
洪水調節操作をプレゼン

ダム大賞を受賞した日吉ダムに贈られる
トロフィーを披露する萩原さん(撮影:宮島咲さん)

 

 会場では、ダムファンが出版されている写真集や書籍が販売されたほか、ライスをダム堤体のように盛りつけてルーを貯留する「ダムカレー」や特製カクテル「三春ダム」「四万川ダム」といったオリジナルカクテルも飲食することができ、ダムナイトは更けていきました。

 ダムなどの生活に欠かせないインフラを「鑑賞」するといった段階から「機能を学習し楽しむ」というように楽しまれているとは、つくづく恐れ入るばかりです。私どももファンの方々を始め広く国民の皆様に注目されていることを感じてほど良い緊張感とし、これからも利水や治水によって日本を支えていくという決意を新たにし職務に励んでまいります。

(特派員K)

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