姉妹提携(ツイニングプログラム) 第1弾
目 次
NARBO(Network of Asian River Basin Organizations)は、 アジア全体の河川流域における統合的水資源管理達成のための支援を行うことを目的としたネットワークで、 現在アジア10ヶ国43機関が参加しています。統合的水資源管理のあり方は、それぞれの国、地域の気候、歴史、 水に関する価値観等により異なるものですが、アジアモンスーン地域にあっては、共通する事項も多くあります。 NARBOは、アジアモンスーン地域における、それぞれの地域に適合した統合的水資源管理の確立に向けて河川流域機関、 水関連部門、知識パートナー組織間の情報や経験を共有し、相互に協力しながら各機関の水資源管理の能力を高めるための活動 を行っています。
ツイニングプログラムとはNARBOプログラムの一環として、 NARBOメンバーである河川流域機関が姉妹提携を締結し、人事交流や交流会議を行い情報の共有化を図ると共に、相互機関の実務を通じて能力育成と組織の機能強化を行うものであり、実践と技術を重んじるNARBOならではの活動と言えます。
2004年11月29日にツイニングプログラムの第1弾として、日本(水資源機構(以下、JWA))とインドネシア(インドネシアNARBO)との間で姉妹提携が締結されました。(写真1)
インドネシアNARBOは、インドネシア国からNARBOに参加している13機関の集合体であり、インドネシア国水資源総局長の承認で設立された組織です。
提携内容は、1)日常的な情報交換、2)会議による情報交換、3)職員の交換による研修です。
この姉妹提携に基づき、JWAからは2名がインドネシアへ、インドネシア水資源公団I、II(以下、PJTI、PJTII)からは3名が日本へ派遣され、3ヶ月の職員交流を実施する予定です。
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写真1 インドネシアNARBOとの姉妹協定書 |
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提携締結はNARBO第1回総会が開催されたインドネシア国バツー・マランで行われ、式典では両者を代表して、以下の方々による協定書等の交換が行われました。
【日本側】
JWA 太田副理事長
Mr. Ota Shinsuke
Vice President Japan Water Agency
【インドネシア側】
・インドネシア公共事業省水資源総局 スクラスノ水管理局長
Ir. Sukrasno Sastro Hardjono, Dipl.HE,
Executive Director of Indonesian NARBO (Director of Directorate Water Resources Management, DGWR, Ministry of Public Works, Republic of Indonesia)
・PJTI ソクヘ総裁
Ir. Socheh, Dipl. HE
President Director of Jasa TirtaI II Public Corporation
・PJTI ソクヘ総裁
Ir. Socheh, Dipl. HE
President Director of Jasa TirtaI II Public Corporation
・PJTII ジェンダム総裁 Ir. Djendam Gurusinga, Dipl.HE President Director of Jasa Tirta II Public Cporporation
・PJTI チュック理事 Ir. Tjoek Walujo Subijanto, CES Vice Executive Director Indonesian NARBO (Director of Jasa Tirta I Public Corporation, The Brantas River Basin Management Agency)
・PJTI チュック理事 Ir. Tjoek Walujo Subijanto, CES Vice Executive Director Indonesian NARBO (Director of Jasa Tirta I Public Corporation, The Brantas River Basin Management Agency)
協定書の交換の後、スクラスノ局長、太田副理事長がスピーチを行い、最後にインドネシアNARBOを代表して、 NARBO議長であり公共事業省水資源総局長のバスキ氏が祝辞を述べられました(写真2)。セレモニーの終わりには、ワークショップと全体会議参加者による写真撮影を行いました(写真3)。
写真2 バスキ議長スピーチ |
写真3 NARBOメンバーによる集合写真 |
翌日(11月30日)太田副理事長他2名のJWA職員が、ブランタス川流域を視察しました。今回の視察では、ブランタス川が抱える問題箇所を中心に見学を行いました。ブランタス川における主な問題点としてはダムの堆砂問題があげられ、見学をしたダムの一つは、年間計画堆砂容量に対し5倍の堆砂流入があり、視察日においても堆砂除去工事が行われていました。(写真4)
また、本視察行程の中にPJTIの管理する植物園での記念植樹が含まれており、植栽後には証明書が手渡され、現地視察の良き思い出となりました(写真5)。
写真4 堆砂除去工事実施状況 |
写真5 JWA副理事長による記念植樹 |
なお、この後12月6日-10日の日程でスクラスノ氏とチュック氏が日本を訪問し、JWAの表敬訪問とNARBO事務局会議、利根導水事業視察を行いました(写真6~7)。
写真6 表敬訪問 12/7 PM |
写真7 NARBO事務局会議 12/8 AM |
インドネシア国のマランはNARBOの第1回総会を実施した場所です。そのマランから再び記念碑的活動としてツイニングが始まったことは非常に意味があります。
また、マランが位置するブランタス川は、インドネシアと日本が長らく協力を行い、インドネシアの多くの河川技術者がここで育ち、ここからブランタススピリッツを持った技術者がインドネシア全土に赴いていったと言われています。そのブランタス川から再びインドネシアと日本の新たな繋がりが出来たことは非常に重要なことです。
今後、両機関の交流の状況については、ホームページにて逐次紹介していく予定です。今回、日本とインドネシアが最初のツイニングを実現しました。その後、このプログラムは参加者間で多角的な広がりを見せはじめており、第2、第3のツイニング実現に向けての動きが始まっています。今後、各メンバーがツイニングを実施し、相互の交流、情報交換を通じて、流域官庁としての技術、機能を向上させ、アジアの国々が共に豊かに成長していくことに貢献することをNARBOでは期待しています。