高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成21年12月28日号


 平成21年も、御用納めの日となりました。皆さん、今年やり残したことはありませんか?
 19日の降雪以降、スッキリしない天候が続いたせいもあるのでしょうか、高時川の流れは水量も幾分多く、笹濁りの状態が続いています。「これくらいの水が、アユやビワマスの時期に有れば…」とは、とある釣好き親父の独り言(ぼやき?)。
 週間天気予報によると、雪の年末年始となりそぅです。平成22年が皆さまにとってよい年となりますことを祈念しつつ、今年最後の「川模様」を締めさせていただきます。
 平成21年12月21日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成21年12月28日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【12月21日】高月町にある「雨森芳州庵」に、門松が飾り付けられていました(写真-1)。芳州庵は、江戸中期に儒学者として朝鮮外交に活躍した雨森芳州の生家跡に、昭和59年に建設されたものだそぅです。静かな佇まいに雪化粧も手伝って、厳かな雰囲気を醸し出していました。(でも、少し早くない?)
【12月28日】美浜橋から高時川の上流側を眺めていて、改めて「スッキリしたなぁ」と感じました(写真-2)。滋賀県の河川事業で、河川内の樹木を伐採したためですが、作業には、高時川沿川の地域の方々も参加したそぅです。
【12月28日】観測機器のメンテナンスに行きました。さすが高時川の最上流集落、集落をチョッと外れただけなのに、何と積雪60cm!(写真-3)。ある程度の積雪は覚悟していましたが、「行こか、戻ろか…」しばし呆然としてしまぃました。
雨森芳州庵
写真-1 雨森芳州庵
(高月町雨森 H21.12.21)
高時川スッキリと
写真-2 高時川スッキリと
(長浜市南浜町 H21.12.28)
積雪60cm
写真-3 積雪60cm
(余呉町中河内 H21.12.28)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川の瀬切れ発生状況【平成21年12月28日現在】
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成21年の結果は速報です。

トップページへ戻る