昔々、おじいさんとおばあさんが馬を一頭飼って住んでいました。ある雨がふる晩、どろぼうが馬をぬすもうと天井にあがって、おじいさんたちが寝るまで待っているうちにいねむりをはじめました。
そこへオオカミも馬を食べようと家の戸口にやってきました。おじいさん「おばあさん、この世で一番おっかないものはふるやのもりだなー。」オオカミ「おれよりもおっかない「ふるやのもり」ってどんなやつだ。」家の屋根がいたんでいると雨がもってくるのが「ふるやのもり」ですが、オオカミは知らずにおそろしい生き物だと思いこんでしまいました。
そして雨がすごいいきおいでふりだすと、おじいさんとおばあさんは「ふるやのもり」だと大慌て。騒ぎを聞いてオオカミが逃げ出したところへ、目を覚ましたどろぼうが馬と間違えてオオカミにとび乗ったのです。
オオカミは「ふるやのもり」にとびつかれたのだと思ってあわてて走り出しましたとさ。