笹川取水口のカワヒバリガイの除去作業を行いました

平成261215日(月)に、笹川取水口沈砂池(bQ)においてカワヒバリガイの除去作業を行いました。

カワヒバリガイは、東アジアから東南アジアに分布する淡水に生息する二枚貝で、移入により日本においては平成2年に岐阜県の揖斐川下流で初めて生息が確認され、最近では利根川水系など関東地域でも確認され急速に分布域を拡大している、日本では特定外来生物に指定されている貝です。

東総用水施設では、平成19年度に黒部川からの取入口である笹川取水口沈砂池のコンクリート壁面への付着が確認されて以降、水質自動観測装置の配水管の目詰まり、スクリーンに付着し流水阻害や、灌水器具への目詰まりによる給水不能などの被害が発生しています。

カワヒバリガイの被害対策(予防・防止)は、現時点では効果的な(抜本的)対策は確立されていないため、東総管理所では平成20年度以降毎年、受益地へ繁殖拡大しないよう、取水量が減少する12月から2月にかけて職員等による除去作業を行っています。

作業は、2連になっている取水口沈砂池を事前に片側通水し、反対側を排水(空水)状態にして壁面全体を覆い尽くすように付着していたカワヒバリガイを乾燥させ死滅した後、スクレーパー(ヘラ)や角スコップを使い掻き落としました。

カワヒバリガイの繁殖拡大防止のため、今後も定期的に除去作業に取り組んでいきます。片側の取水口沈砂池(bP)についても、今年度内に行う予定です。


(笹川取水口沈砂池)
 
(除去作業状況)
 
(繁殖状況〔沈砂池内壁面〕) (繁殖状況〔拡大〕)

※ カワヒバリガイ
  ・殻長は2〜3cm
  ・“足糸”と呼ばれる繊維状の物質を分泌し、付着基盤(コンクリート・岩・石等)に固着