平成27年度 房総導水路施設見学会の開催

 
 4月21日(火)及び30日(木)に、新年度に着任された関係機関の方々を主な対象として、 房総導水路の各施設の役割や、昨年度より着手した緊急改築事業の内容を知っていただく ことを目的に、『房総導水路施設見学会』を開催しました。
 両日で千葉県水政課を始めとする関係6機関から37名の方々に参加いただき、また水資源機構内からは房総導水路事業所の外、千葉用水総合管理所及び本社関係部の職員も同行しました。
 見学ルートは、利根川からの取水口を出発点として、水の流れに沿って下流に移動する という内容です。具体的には、「利根川両総水門」、「両総第一導水路」、「両総第一揚水機場」 を経て、午後には、「栗山川注水工」、「横芝揚水機場」、「東金ダム」、「大網揚水機場」及び「長柄ダム」に至るもので、房総導水路の総延長約100kmに対し、約70kmの行程です(下図参照)。
 まずは房総導水路を流れる水の出発地点である、利根川両総水門と両総第一導水路、そして導水路の先にある両総第一揚水機場及び吐水槽を見学していただきました。
 次いで、利根川からの水を栗山川に注水する栗山川注水工に移動しました。この場所では、千葉県東方沖地震(S62.12)の発生で被災した房総導水路(両総用水共用区間)に対して、緊急的に近傍の施設である北総東部用水から導水を行った事例の説明を行いました。
 横芝揚水機場ではポンプの見学と、緊急改築事業での整備計画の説明を行いました。続 いて東金ダムでは、ダム施設や水源計画及び曝気設備の説明を行いました。
 房総導水路管理所(大網揚水機場)では、電気設備の障害事例として、特別高圧受変電設備の断路器の焼損事故及び、ポンプ速度制御装置の真空遮断機の焼損事故について、破損した機材を提示して説明し、老朽化した施設の現状をご理解いただきました。
 最後に長柄ダムにおいて、管理棟屋上から貯水池全景と送水ルートをご説明しました。

 今回の施設見学では、上記内容に加えて、房総導水路事業は両総用水事業で整備した施 設を活用した計画となっていること、数度に渡ってポンプで揚水するため電力への依存は 高いが、夏期の電力契約制度を活用してコスト削減に努めていること等についてもご説明 しました。
 最後に、参加いただいた方々に御礼を申し上げ、約1日を掛けた施設見学会を終了しま した。

○参加いただいた機関
 千葉県水政課、千葉県水道局、千葉県企業庁、千葉市水道局、九十九里地域水道企業団、南房総広域水道企業団