利根川河口堰のゲート操作にあたっては、河川流量、堰上下流の水位、塩分濃度などの時々刻々と変化する観測データを定期的に収集して自動制御により的確かつ適切に操作を行っております。

ゲート操作は、河川流量、塩分濃度に対応して次の5段階の操作パターンで運用しています。
河川流量が平常時では、塩分濃度が薄い場合は塩水(海水)を逆流させて取り入れる操作(操作1)を、塩分濃度が濃い場合は塩水(海水)をいっさい取り入れない操作(操作3)とします。
上流に大雨が降って河川の流れが増加して、出水時〜洪水時になると、ゲートを段階的に全開にしていく操作を、(操作4)から(操作5)と行います。
河口堰完成以来、停電や事故などによってゲート操作に支障をきたしたことはありません。河口堰は非常に重要な構造物ですから、停電でも操作が不可能な状態にならないように、もしもの事を考えて二重の安全対策がほどこされているからです。通常は、一般家庭と同じ商用電源を使用していますが、これが停電するとただちに非常用予備発電設備が稼動します。また万が一のことを考慮して、この予備発電設備は2台用意し、操作ができるようになっています。
わが国は世界的に見ても有数の地震王国であり、地震に対する研究も最も進んだ国とも言えます。利根川河口堰はこうした現状を踏まえ、建設当時の厳しい条件のもとで設計されています。完成から現在まで被害は一度も経験していません。特に、昭和62年の千葉県各所に大きな被害をもたらした千葉県東方沖地震(「震度5(強震)」を記録)時も安全が確認されています。