事業計画:技術調査

ダムの規模(高さ、大きさ、型式)など決めるために、建設予定地や周辺の地形や地質、雨の状況や川の水量、自然・社会環境などをくわしく調べます。


地形調査

ダムの規模(高さ、大きさ、型式)を決めたり、道路の計画をたてるため、ダムの建設予定地やその周辺を測量します。現地での測量はもちろん、空から現地を撮影するなどして、地形を詳しく調べています。

地質調査

地質踏査
 地質調査既存の地質図で大まかな地質をつかんだうえで、山の沢すじや道を、実際に現地を歩いて調べるています。地表に出ている岩石を見つけたら、その種類や、地層のズレの大きさ・向きなどを調べ、地図に記入し、地質図を作ります。
弾性波探査
 地中に埋めた火薬を爆破させて人には感じられないほどの微弱な振動を起こし、地中を伝わる波の速さを調べて、固い岩、軟らかい岩のありかや広がり具合を調べます。岩石が硬いほど、振動波は速く伝わります。
ボーリング調査
 地盤に機械で穴を掘り、土や岩石を集め、そこが、どんな土や岩で出来ているかを調べるもの。調査箇所の深さごとの地質や岩の硬さ、水の通し具合などを細かく記録し、ダムそのものの重さや、ダムに働く水の圧力に耐えることのできる地盤かどうかを判断する資料にします。
横坑調査
 ダム本体が出来ると思われる山の両側の斜面に、高さ1.8m〜2.0m、幅1.5mほどの穴を掘り、その中に直接人が入って、天井や壁面がどんな岩石でできているか、地層のズレの向きや長さ、水のわき出ている所などを詳しく調べます。地盤の様子を直接観察出来るため、ボーリング調査よりも確実で、より細かいデータが得られます。

水理・水文調査

降雨量
 ダム建設予定地周辺の数カ所で、雨の降る量を調べます。集められたデータをもとに、どのくらいの雨で、どのくらいの量の水が川に流れるかを把握し、洪水を防いだり水不足を補うダムの能力や大きさを検討します。
水位
 川の中に川の水の高さ(水位)を測る“ものさし”(水位計)を立てて、毎日、川の水位を測っています。別途調査している水位と流量の関係から、河川を流れる水の量を把握しています。
流量
 川を流れる水の量を直接測れないため、川を流れる水の速さを測り、計算で水の量を把握しています。流れる水の速さは、通常はプロペラのついた機械(流速計)で計測していますが、洪水の時には川にウキを流して計測しています。水位の情報と川を流れる水の量との関係を把握し、ダムの計画を決めるための資料とします。

環境調査

動物・植物
 ダム建設予定地の周辺に、どんな動物が生息し、どんな植物が生育しているかを調べます。動物は、ほ乳類・両生類・は虫類・昆虫類・鳥類・魚類といった分類群ごとに調べています。目で見て確認するほか、鳴き声、フン、足跡、屍体などを細かく観察し、記録します。植物は、目で見て確認していますが、花の咲く時期といった種の特徴を見分けられる時期に実施します。
水質
 ダム湖の水は、飲み水をはじめとして様々な用途で利用されるため、その水質がどうなるかは重要です。そのため、ダム湖になる予定の箇所に流入する河川の水質を調べ、ダム湖の水質を予測(シミュレーション)するために用いています。

文化財調査

  ダムや道路が出来る所に、歴史や文化を知る上で貴重な遺跡や建造物がないかどうかを調べます。発見された場合には、詳細に調査し記録として残していきます。