令和六年度 環境報告書
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■魚類遡上調査■ ダム下流河川環境の改善ょう※2試()験等によるフラッシュ放()流、離り・更新や生物の生息環境の改※1※3※4くらうる河口堰などの施設では、魚類の遡そ上じに配慮し、魚道の設置や魚類を誘導するためのゲート操作などを行い、その効果を確認するための魚類遡上調査を実施しています。長良川河口堰では、令和5年の2月20日から6月30日までにAIによる画像認識技術を用いて稚アユの遡上数の測定を行い、稚アユ約85万尾の遡上を確認しました。また、河口堰を通過した稚アユが長良川中・上流域まで遡上していることをビデオ撮影により確認しました。ダムができると、ダム下流への土砂供給量が減少し、またダム下流の河川の流量が平滑化され、生物の生息・生育環境などの河川環境に影響を及ぼすことがあります。そのため、下流河川の土砂還()元や、弾力的管理維持流量の増量放()流を行い、河川の環境改善に取り組んでいます。令和5年度は土砂還元を5ダムで、弾力的管理試験等を11ダムで実施しました。高山ダムでは、夏期の洪水期に向けてダムの貯水位を低下させる時期に合わせてフラッシュ放流を行い、また同時に河川内に土砂を投入する土砂還元を実施しました。この取組により、ダム下流河川では適度な攪かん乱が起こり、河床の付着藻そい類の剥は善などに効果が見られています。※1 ダムにより土砂の流下が阻害されるため、ダムの貯水池で採取した堆積土砂をダム下流の河川内に置土または投入し、ダムの放流水によって土砂を流下させる取組。※2 ダムの洪水調節容量の一部に環境用水として利用可能な水を貯留し、ダム下流の河川環境の改善のために貯留水を活用(放流)し、その効果を評価する取組。※3 一時的にダムの放流量を増量し、河床の石などに付着した泥や藻類等の剥離を促し、河床のリフレッシュを図る取組。河床のよどみの解消、魚類の餌となる藻類の更新、水生生物の生息環境の改善等の効果が期待できます。※4 無水・減水区間(瀬切れ等)の解消や水生生物の生息環境の改善等を目的とし、通常の放流に環境用水を上乗せして放流する取組。長良川中流域における稚アユの遡上状況(長良川)フラッシュ放流後の河床高山ダム、室生ダム、青蓮寺ダム、比奈知ダム、一庫ダム高山ダム、室生ダム、青蓮寺ダム、一庫ダム土砂投入による土砂還元フラッシュ放流(高山ダム)草木ダム、滝沢ダム、徳山ダム、一庫ダム、池田ダム、富郷ダム、新宮ダム、寺内ダム【令和5年度ダム下流河川環境の改善の取組実績】下流河川の土砂還元※1弾力的管理試験※2等フラッシュ放流※3維持流量の増量放流※419   く  

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