今回は一庫ダムの建設で設置された設備や、利水、治水のために
ダムの建設に使われた技術、施設についてお届け致します。

監査廊
ダムは、朝夕、季節ごとの気温の変化や貯水池の水
位、水温などの影響で微妙に挙動します。このよう
な変化を観測するために、ダム堤体内に監査廊が設
けられ観測計器が設置されています。

ダムには常用洪水吐非常用洪水吐及び低水管理用
放流設備
が設置され、その時々の放流量に応じて
これらのゲートを操作して放流します。これらの
開閉操作はすべて管理所から遠隔操作ができます。

 洪水調節用のゲートで、100
年に1回程度発生する規模の洪
水までは、すべてこの水門から
放流されます。
 常用洪水吐ゲートだけで
は処理できないような、
100年に 1回程度起こる洪
水より大きい異常洪水が発
生した場合に、ダム天端の
越流を防ぐための非常用ゲ
ートです。
 春から秋までの間、貯水池の表層
には温かい水、下層には冷たい水が
貯まっています。普段は表層の水だ
けを取水してダムから下流へ放流し
ています。しかし表層で植物プラン
クトンが異常に増殖して水質が悪く
なった時等は、中
層の比較的きれい
な水を取水して放
流します。
 水力発電は二度にわたる石油危機以来、無じんぞう
で純国産のクリーンなエネルギーとして、また長期的
に発電原価の安定していることなどから、石油の代替
エネルギー開発促進の一環として見直され小規模のも
のも積極的に開発されています。
 一庫ダムの管理用水力発電は、放流水を利用して最
大出力1,900KWの電力を発生
します。 この電力はダム管理
用として使用するとともに、
余った電力は関西電力へ売電
することにより、管理費用の
節減をはかっています。
 

 夏休み特別企画 一庫ダム見学会の様子を
 レポートします!お楽しみに。

参考図書 一庫ダム:水資源開発公団一庫ダム建設所監修
Hitokura Dam's Wish 知明湖 流域の暮らしとともに:水資源開発公団一庫ダム管理所発行