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仕事の内容

堰の操作
(利根大堰、秋ヶ瀬取水堰、末田須賀堰)

利根大堰では12門のゲートを操作して、川の水が少なくなったときでも取水を続けるために、利根川の水をせき止めて水位(水の高さ)をほぼ一定に保つ操作をしています。また、川の上流などで雨が降って川の水が増えた場合にも上流の水位が上がりすぎないようにしています。荒川にかかる秋ヶ瀬取水堰や元荒川にかかる末田須賀堰も同じように水位を一定に保つ操作をしています。
これらの操作は、堰のそばにある事業所の操作室から行っており、特に利根大堰と秋ヶ瀬取水堰では1年365日・24時間体制で操作員がいつも監視・操作しています。

利根大堰
利根大堰の操作室
利根大堰ゲート
利根大堰ゲートのしくみ

水路の操作
(見沼代用水路、埼玉用水路、邑楽用水路、葛西用水路、武蔵水路、朝霞水路)

利根大堰で取水した水を、埼玉県や群馬県の田んぼや、水道用水、工業用水の浄水場へ安定して送り届けるための水路もわたしたちが管理しています。天候や作物の育ちぐあいによって田んぼで必要な水の量が変わったときや、浄水場で必要とされる水の量が変わったときには、水路に設置してあるゲートを操作して水の量を増やしたり減らしたりする操作を行います。
こうした操作は事業所の操作室から水路に設置してあるゲートを遠隔操作したり、管理所から車で駆けつけて操作する場合があります。農業のための水路では、大きな水路からの水を枝分かれした小さな水路(支線といいます)に取り入れるためのゲート(分水口といいます)を操作して、田んぼに入れる水の量を調節しています。
その他にも、堰や水路に危険な所や水もれ、壊れている所がないかの見回り、施設の周辺の草刈り、きれいな水を送るために水路に流れてくるゴミ、落ち葉やビニールなどのゴミ取りも大切な仕事です。人が投げ込んだゴミがとても多く大変苦労していますので、皆さん水路や道路にゴミを捨てないようにお願いします。

ゲート操作
水路のゲート操作
ゴミ取りの様子
水路のゴミ取りの様子

防災時の対応

大雨による洪水、地震、川に油類や有害物質が流れた場合には、わたしたちは「防災態勢」に入り、事故を未然に防いだり、被害を最小限にしたりするための対策を講じます。
大雨による洪水の場合には、川の水を安全に下流に流し水路の水があふれないように、堰を調節します。また、水路を空水状態にすることで、周辺地域の排水を受け入れることもあります。武蔵水路では、周辺地域の内水を取り込み荒川に排出する内水排除操作を行います。
地震の場合には、施設に被害がないか見回り点検をするとともに、万一施設が損傷した場合には速やかな応急対策を講じます。
上流河川や水路内に油類や有害物質が流れる水質事故が発生した場合には、油類の拡散を防止するためにオイルフェンスと呼ばれる帯状の浮きを設置したり、取水を中断したりしています。

操作室
防災態勢時の操作室
オイルフェンス設置
水質事故時のオイルフェンス設置

【ご注意ください】

油類などの流出や不法投棄は重大な事故になりかねません。
周辺の環境に多大な影響を与えるばかりでなく、法律により厳しく罰せられます。また、拡散防止や回収にかかる費用は全て原因者負担となります。事故が発生した場合は、速やかに応急処置を行うとともに、関係機関にご連絡下さい。