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周辺環境に配慮した取組

利根導水路施設がひとたび被災し、取水・導水が不可能になった場合、その復旧は大規模なものとなり、長期間を要するため環境への影響も極めて大きいと考えられます。
このため、利根大堰では、耐震補強工事に着手し、工事の実施にあたっては、環境へ与える影響ができるだけ小さくなるよう、周辺環境に配慮した取組を行っています。

1.施工範囲周辺の事前調査

工事の実施に先立ち、平成27年11月12日(木)に有識者等にアドバイスを頂きながら職員、工事受注者により施工範囲周辺に生息する動植物について調査しました。

<調査実施範囲>

施工範囲

<調査状況の様子>

調査する職員
調査の様子

調査は、仮締切工施工範囲及び堆積土砂を仮置きする仮締切工下流を含む利根大堰左岸側の洪水吐5号・6号ゲートの直下流一体で行いました。現地は、ゲート直下流に約5~10mの範囲で深さ0~20㎝程度の水たまりができており、その下流は土砂が堆積した陸地となっており、オギなどが自生していました。
調査の結果、植物54種の他、動物の糞が確認されましたが、エビモなどの水草以外に希少種は確認されませんでした。

<調査実施範囲>

洪水吐5号・6号ゲート
洪水吐5号・6号ゲート直下流の状況
大量のオギ
オギ
糞
動物の糞

2.周辺環境に配慮した取組

<仮締切工施工範囲の堆積土砂について>

仮締切工施工範囲内には土砂が厚く堆積しており、工事の支障になることから移動させる必要があります。移動にあたっては、有識者等の指導を得つつ次のことに留意しました。
①工事の支障にならない範囲の土砂はできるだけ残すこと。
②地下茎が残ってる可能性のある表土(約20cm)とそれ以外の部分を区分して移動、仮置きすること。
なお、土を仮置く際には、洪水時の流水の影響や自生している植物等への影響を少なくするために、できるだけ薄く敷きならすよう努めました。

<周辺環境への配慮について>

利根大堰上流の水位は工事中においても維持し、使用する機械は可能な限り低騒音、低振動の機械で工事を行っています。
有識者等のアドバイスを頂きながら、ゲート直下流にあった水たまりについては、動物の水飲み場などに利用されていた可能性があることから、工事の間、仮締切工施工範囲のすぐそばに新たに水辺空間を造成しました。水辺空間には、小動物の足跡が確認されるなど、水飲み場などに利用されていると考えられます。
また、事前調査において水たまりで確認されたエビモなどの水草については、近隣の類似環境の場所に移植を行いました。

仮締切状況
利根大堰上流の仮締切状況
鳥の群れ
仮締切上流の鳥の群れ
水辺空間
水辺空間の造成(小動物の足跡)
移植状況
水草の移植状況

利根導水環境学習会の実施

平成27年11月12日(木)に、利根導水総合事業所において、学識者等にお越しいただき、「利根導水環境学習会」を開催しました。
今回の学習会では、当年度から実施する利根大堰の耐震補強工事に先立ち、利根大堰周辺に生息する動植物について学習しました。
学習会は、職員及び施工業者をあわせ27名が参加し、資料による座学と、現地フィールドでの調査などを実施しました。
学習会でご指導いただいたことに留意し、周辺の環境に配慮した工事を実施していくことを確認しました。

学習会の様子
現地調査
現地調査の説明
現地調査

周辺環境に配慮した取組状況