利根導水路は、3つの堰、8つの水路、4つのポンプ場によって、群馬県・埼玉県・東京都に、農業用水・水道用水・工業用水・浄化用水を供給しています。

＜施設マップ＞

利根導水路の堰と水路

• ①利根大堰
• ②武蔵水路
• ③合口連絡水路（見沼代用水路連絡部・埼玉用水路・邑楽用水路）
• ④葛西用水路
• ⑤見沼代用水路
• ⑥末田須賀堰
• ⑦秋ヶ瀬取水堰
• ⑧朝霞水路

各事業所の管理範囲

• 利根導水総合管理所　①②③④

• 秋ヶ瀬管理所　⑦⑧

• 見沼管理所　⑤⑥

利根導水路の堰と水路

①利根大堰（利根川取水施設）

利根大堰は、利根川河口から154km地点に位置し、ゲート、取水口、樋管、沈砂池等からなっています。 利根大堰では、用水を安定取水するためにゲートを操作して水位を一定に保っています。
利根大堰からは農業用水、都市用水、浄化用水として合計最大約134m³/sを取水して、見沼代用水路、埼玉用水路、武蔵水路、邑楽用水路、 行田水路、利根加揚水機場に分水します。

用水供給 / 農業用水・水道用水・工業用水・浄化用水

②武蔵水路（荒川連絡水路）

利根川と荒川を結ぶ約14.5kmの水路で、埼玉県や東京都の都市用水や隅田川の浄化用水を導水します。
また、水路の周辺が大雨のときは、周辺地区の河川の洪水や市街地からの内水を取り込み、荒川に排水することにより浸水被害を軽減します。

用水供給 / 水道用水・工業用水・浄化用水
内水排除

③合口連絡水路（見沼代用水路連絡部・埼玉用水路・邑楽用水路）

合口連絡水路は、利根大堰から取水した用水を次の各水路に連絡する施設です。

(1) 見沼代用水路（連絡部）
見沼代用水路は、埼玉県内約11,300haの水田に最大約37.4m³/sの農業用水を送るとともに、埼玉県及び東京都に最大約2.5m³/sの水道用水を送っています。

(2) 埼玉用水路
埼玉用水路は、利根川右岸にある農業用水路へ最大約29.4m³/sの水を送る延長約16.7kmの用水路です。
約10,200haの埼玉県内の水田に安定的に農業用水を供給しています。

(3) 邑楽用水路
邑楽用水路は、利根川左岸にある農業用水路へ最大約5.1m³/sの水を送る延長約16.6kmの用水路です。
約1,400haの群馬県内及び埼玉県内の水田に安定的に農業用水を供給しています。

用水供給 / 農業用水・水道用水

④葛西用水路

葛西用水路は、埼玉用水路の始点から約5km地点の葛西分水工で分水する最大約21.7m³/sの農業用水を埼玉県内約7,100haの水田に送るための用水路です。
葛西円水塔上流部幹線水路延長約25.7kmのうち上流約13.5kmを水資源機構が管理しています。

用水供給 / 農業用水

⑤見沼代用水路

見沼代用水は、江戸時代（享保年間）にそれまでの見沼溜井に代わる農業用水の供給施設として、新たに開削された歴史的な大用水路です。
現在は埼玉県東南部とその周辺約11,340haの農地に対し農業用水を供給しています。 また、埼玉合口二期事業により、新たに利用可能となった水道用水を埼玉県および東京都に供給しています。
水路は、(1)基幹線水路(2)西縁幹線水路(3)東縁幹線水路(4)騎西領用水路(5)中島用水路(6)荒川連絡水道専用水路からなり、水位調節堰等は管理所内の遠方監視制御システムによって管理されています。
また、関係自治体による水路沿いの環境整備も積極的に行われ、緑のヘルシーロードや水と緑のふれあいロード、親水公園等が設置されています。

用水供給 / 農業用水・水道用水

⑥末田須賀堰（農業用水取水施設）

末田須賀堰は元荒川の中流に位置する農業用の堰で、元荒川流域の約1,500haの農地に農業用水を取水するために堰上流水位を一定にしています。 農業用水は元荒川の水だけでは十分でないため見沼代用水の十六間堰から配水し、見沼代用水路と一体的に管理しています。

用水供給 / 農業用水

⑦秋ヶ瀬取水堰（荒川取水施設）

秋ヶ瀬取水堰は、東京都並びに埼玉県の水道用水・工業用水及び隅田川の浄化用水を安定して取水するため、荒川河口から約35km地点に設置した可動堰です。
水源は、武蔵水路から荒川に注水され自然流下（約30km）した水、見沼代用水路の改修（合理化）により開発された水及び荒川上流4ダムで開発された水を堰上げして取水しています。

用水供給 / 水道用水・工業用水・浄化用水

⑧朝霞水路

朝霞水路は、秋ヶ瀬取水堰右岸上流側に設置された宗岡取水口で取水した水を東京都の水道用水､工業用水として導水するとともに、 隅田川の浄化用水を目的として、新河岸川へ注水し隅田川の浄化用水を新河岸川へ導水する施設です。

用水供給 / 水道用水・工業用水・浄化用水