施設紹介
施設紹介
利根川河口堰の仕事は、利根川の流れや海からさかのぼってくる海水の状況に合わせて河口堰のゲートを操作することで、利根川下流域を塩害から守ることと、首都圏に水を供給することです。そのために、各施設がいつも確実に動くように点検整備することです。 ここでは、地域に欠かせない存在となっている利根川河口堰の操作や施設の説明をします。
各施設の紹介
利根川河口堰は、河口から18.5km地点と感潮区間にあることから、潮位変動はおよそ1.5mにおよび、堰上下流の水位が逆転することがあります。河川流量、堰上下流の水位、塩分濃度など時々刻々と変化する観測データを定期的に収集し、基本的に自動制御により的確かつ適切に操作を行っております。
放流設備 :調節ゲート(2門)、制水ゲート(7門)、黒部川水門(2門)
付属設備 :閘門(利根川閘門、黒部川閘門)、魚道、放流警報設備、観測設備(水位、塩分濃度)、管理橋
管理設備 :管理所、制御処理設備、通信設備

調節門(調節ゲート)
利根川河口堰の調節ゲートは左右岸に1門ずつ2門あります。オーバーフロー、アンダーフローが可能となるよう2段構造となっています。通常時はオーバーフロー(ゲートの上から越流)、出水時には全開となります。
制水門(制水ゲート)
利根川河口堰の制水ゲートは全ゲート9門のうち、中央に7門あります。通常時にはアンダーフロー(水がゲートの下を通って流れること)にて放流しています。出水時には、全門全開となります。
管理橋
堰の道路の部分を管理橋と言い、長さは834mで、千葉県と茨城県を結ぶ幹線道路の重要なルートであります。
冬には、強い北風の通り道となるので通行には注意が必要です。
管理所
利根川河口堰の各施設のコントロールを行うのが、管理所内にある操作室。子局舎から送られたデータを整理し、ゲートの開閉操作のタイミングと開度を演算した後、巻き上げ装置に作動命令を出します。これらの作業は、コンピューターで自動的に制御されます。
黒部川水門
利根川の南側を流れる黒部川の塩害を防ぐとともに黒部川流域を洪水から守ります。水門の上流側よりも下流側の水位が低い場合は水門を開けて放流し、逆に下流側の水位が高い場合は水門を閉めます。これらの作業は、コンピューターで自動的に制御されます。
水位・塩分観測所(子局舎)
子局舎は、塩分濃度と水位を測定し、そのデータをテレメータにより管理所に送ります。全部で9局あります。