筑後川(ちくごがわ)には、水(みず)を上手(じょうず)に利用(りよう)するための施設(しせつ)がたくさんあります。 つくられる場所(ばしょ)やはたらきはちがっても、みんな筑後川(ちくごがわ)流域(りゅういき)に住(す)む私(わたし)たちや生(い)き物(もの)、自然(しぜん)が いつも安心(あんしん)してくらせるように、 協力(きょうりょく)してがんばっているのです。
水路(すいろ)とは、水(みず)の通(とお)り道(みち)のこと。田(た)んぼや畑(はたけ)に水(みず)を送(おく)ります。また、川幅(かわはば)がせまくて水(みず)があふれやすいところには、川(かわ)を2本(ほん)に分(わ)けて流(なが)す分水路(ぶんすいろ)などもつくっています。
筑後川(ちくごかわ)の水(みず)を水田(すいでん)に送(おく)る大石用水路(おおいしようすいろ)
昭和54年(しょうわ54ねん)の洪水(こうずい)で、力(ちから)を発揮(はっき)した原鶴分水路 (はらづる)
洪水(こうずい)を防(ふせ)ぐ役目(やくめ)もある筑後大堰(ちくごおおせき)
恵利堰(えりぜき)には、魚道(ぎょどう)も整備(せいび)されています
堰(せき)の役目(やくめ)は、川(かわ)の水(みず)を調(ちょう)せつして水(みず)をとること。筑後川(ちくごがわ)では、昔(むかし)から農業用水(のうぎょうようすい)や生活用水(せいかつようすい)を確保(かくほ)するため、たくさんの堰(せき)がつくられてきました。最近(さいきん)では、産卵(さんらん)のため、魚(さかな)が川(かわ)を行(い)き来(き)できるように、魚道(ぎょどう)と言(い)う魚の(さかな)通(とお)る道(みち)をつくるなど、生き物(いきもの)たちへの配慮(はいりょ)もされています。また、堰(せき)は、頭首工(とうしゅこう)ともよばれています。
まず取水口(しゅすいこう)で筑後川(ちくごがわ)から水(みず)を取ります。
取った水は、揚水機場(ようすいきじょう)のポンプ機器などを使い、送水管(そうすいき)を通って浄水場(じょうすいじょう)に送られます。
私たちが使えるように、水をきれいにする施設(しせつ)が浄水場(じょうすいじょう)です。池(いけ)でよごれをしずめたり、ゴミやどろをとりのぞいたりして、きれいにしてからみんなの家におくられます。
大きな筑後川(ちくごがわ)の流域全体(りゅういきぜんたい)の安全(あんぜん)を守(まも)るのは、とても大変(たいへん)なこと。だから場所(ばしょ)や目的(もくてき)に応じて、いろいろな施設(しせつ)がつくられています。 その中(なか)でも一番(いちばん)大(おお)きいのがダムです。水(みず)をためたり洪水(こうずい)を防(ふせ)いだり、いくつものはたらきを持(も)っています。 ここでは、ダムの活躍(かつやく)ぶりを見てみましょう。
おいしいお米(こめ)やくだもの、野菜などを育てるための水をためます。
大雨(おおあめ)で増(ふ)えた川(かわ)の水を一時的(いちじてきに)にため、下流(かりゅう)に一度(いちど)にたくさんの水(みず)が流(なが)れないようにして、私たちを水害(すいがい)から守(まも)ります。
のみ水やお風呂(ふろ)やトイレ、洗濯(せんたく)など、毎日(まいにち)の生活用水(せいかつようすい)をためます。
工場(こうじょう)で、製品(せいひん)を洗(あら)ったり、冷(ひ)やしたりする水(みず)をためます。
川(かわ)の水(みず)がかれて、景観(けいかん)が悪(わる)くなったり、生き物(いきもの)たちや植物(しょくぶつ)に影響(えいきょう)が出ないよう、ダムの水を放流(ほうりゅう)します。
ダムでためた水(みず)を上(うえ)から下(した)に落(お)とし、その力(ちから)を利用(りよう)して電気(でんき)をおこします。