高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成21年11月5日号【創刊号】
10月8日の台風18号により高時川にも潤いが戻っていましたが、それも長くは続かず、10月16日からは再び瀬切れが続いています。それでも季節は巡るのか、山の木々の色づきに呼応するかのうように、河川の中の雑草さえも赤茶けて紅葉しているようでした。しばらくはまとまった雨の予報もなく、いつになったら潤いを取り戻すのでしょうか。
平成21年10月26日(月)の状況
平成21年11月2日(月)の状況
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【10月19日】真っ赤な鯉が姉川の美浜橋付近を悠々と泳いでいました(写真-1)。台風のときに逃げ出したのでしょうか?
【10月29日】マムシグサという植物に出会いました(写真-2)。有毒ですが、漢方では薬として利用されるそうです。何とも気持ち悪いお姿で、しかも有毒…マムシグサとはよく言ったもんだと思いました。
【10月29日】余呉町下丹生の道路脇のケヤキが色づき始めていました(写真-3)。もう少ししたら、もっと艶やかな姿になることでしょう。冬の到来も近そうですね。

写真-1 どこから来たのか赤い鯉 (長浜市南浜町 H21.10.19)
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写真-2 マムシグサ! (余呉町尾羽梨 H21.10.29)
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写真-3 色づき始めたケヤキ (余呉町下丹生 H21.10.29)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川の瀬切れ発生状況【平成21年10月31日現在】
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成21年の結果は速報です。