高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成23年2月24日号
建国記念日からの3連休、天気予報に脅かされたバレンタイン寒波は全くの肩すかしで、湖北地方ではまとまった降雪とはなりませんでしたが、皆さんの地域では如何だったでしょうか。
立春以降、比較的穏やかな天候が続いて、山の雪解けも始まったんでしょうか、高時川は、徐々に水量も多くなってきているよぅです。流れる水も、薄いティファニーブルーのよぅな青色に染まっていて、地元の人の言ぅ「春先の河川」に姿を変えつつあるよぅです。
いよいよもって2月も終わり。2月末と言えば、
昨年の融雪出水が思い出されます。春の訪れを告げるものなんでしょうけど、瀬切れのことを考えると、4月に入ってからでもいぃんですけど…。今年は昨年よりも雪が多いよぅですし、もしかしたら、昨年以上のものが見られるカモ知れませんね。
平成23年2月14日(月)の状況
平成23年2月23日(水)の状況
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【2月14日】 JR北陸線に併走する道路橋のコンクリート製欄干に、可愛い雪だるまが置いてありました(写真-1)。350mlの缶ジュースほどの大きさで、わずかにうつむき加減のその姿は、柔らかな陽差しの下、少し物悲しそぅでした。通りすがりの人の作品でしょうけど、粋なことをするもんですね。
河川巡視からの帰り道、琵琶湖から内陸に向かって飛ぶコハクチョウの群れに出会いました。どこに行くのか追っかけてみると、とある田んぼに舞い降りて、一心不乱に何かをついばんでました(写真-2)。ほとんど雪のないそこは、有機農法の田んぼだそぅで、虫やミミズなどを食べてるんじゃないか?といぅことでした。それにしてもスゴぃ数のコハクチョウでした。
【2月23日】 穏やかな冬晴れの下、20名近いお年寄りが、河川敷でグラウンドゴルフに興じていました(写真-3)。1月中旬の降雪以降、河川敷で人に出会うことはなかったのですが、特にここ数日の暖かさに、矢も楯もたまらなくなったんでしょうか。とは言え、この元気の良さは、若い者も見習わなきゃ!と思いますね。

写真-1 雪だるま (湖北町二俣 H23.2.14)
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写真-2 コハクチョウ (湖北町山本 H23.2.14)
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写真-3 グラウンドゴルフ (湖北町河毛 H23.2.23)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成23年の結果は速報です。