高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成23年3月9日号


 あっといぅ間に3月となりまして、平成22年度も残り一ヶ月となりました。2月の陽気とは違って、寒の戻りで肌寒い毎日ですが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
 高時川の3月は、2月末の少しまとまった降雨もあり、昨年ほどではないものの、ちょっとした融雪出水で幕を開けました。3月1日の河川巡視では、先週までのティファニーブルーはどこへやら、水量こそ落ち着いたものの、茶色く濁った猛々しい流れとなっていました。週が明けた3月8日の河川巡視では、水量・濁りともにも更に落ち着き、地元の人に「春先の河川」と言わしめたティファニーブルーに戻りつつあるよぅでした。
 そぅいえば、朝の通勤時に、コハクチョウを見なくなりました。3月に入ったし、北帰しちゃったのカモ知れません。それもまた“春の訪れ”を告げるものなんでしょうけど、それはそれで少し寂しいですね。
 平成23年3月1日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成23年3月8日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【3月7日】 とある日の午後、余呉湖でワカサギ釣りに興じる人々に出会いました(写真-1)。寒の戻りで厳しい寒さのなか、完全防寒の出で立ちで湖面に釣り糸を垂れておられましたが、釣果のほどは、如何だったんでしょうか。
【3月8日】 河川巡視の途中、高時川の河川敷でキツネに出会いました(写真-2)。橋の上から高時川にカメラを向けてシャッターを切った途端!足下でカサカサッといぅ音がして、音のする方に目をやると、一頭のキツネが走り去って行くところでした。もぅすぐ河口のこんなところにも、野生のキツネがいるんですね。
 高時川堤防の斜面に、水仙が咲いていました(写真-3)。記録的豪雪のこの冬でしたから、「咲くのは未だ先だろぅ」なんて思ってましたが、咲いてました! 冬晴れの柔らかな陽差しを浴びて、可憐な花が川面を渡る風に揺れる姿に、着実に春が近づいてきている感じを受けました。
ワカサギ釣り
写真-1 ワカサギ釣り
(余呉湖 H23.3.7)
キツネ
写真-2 キツネ
(長浜市南浜町 H23.3.8)
水仙
写真-3 水仙
(長浜市南浜町 H23.3.8)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成23年の結果は速報です。

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