決  議

 平成15年1月、淀川流域委員会より「ダムは原則として建設しない」との提言がなされました。

 淀川流域委員会の委員や一部の反対論者は現地にも来ず、現地の事情も知らない状況の中で生態系に悪影響を与えるなどと環境に名を借りて「ダムは原則として建設しない」と言っています。
 生態系を守るためには「ダムは原則として建設しない」と言われますが、ダム以外の案で河川改修などには、いったい何十年必要なのでしょうか。
 現実を全く無視した反対論者の空想的な発想を我々は断じて許すわけには参りません。

 今まで流域住民は、「洪水」「渇水」において、歴史の中で川に血が流されるなど他には例をみないほど悲惨な出来事を通じて自然との共生を続けて参りました。
 そのことには全くふれず、「ダムは原則として建設しない」との論理により切り捨てようとしていますが、我々は不要なダムを造れと言うのではなく、「流域住民が安全で安心できる暮らしを守るためには丹生ダムは絶対必要です」と言っているのです。

 丹生ダムは、琵琶湖の周囲や淀川流域の人々を洪水や渇水から守ることを目的に、琵琶湖総合開発事業の一環として位置づけされましたが、下流の人々のために琵琶湖から毎秒40m3の水の供給を開始した後において、ダム建設を中止しようとしているのです。
 現地を知らない反対論者にダムは必要ないと言われ、ダム建設を遅らせ貴重な人命や財産が失われた時には、いったい誰が責任をとるのでしょうか。

 丹生ダムは大きく気象状況が変わっていく中で、自然との調和、高時川、琵琶湖の環境改善に大きく寄与すると共に、琵琶湖の環境を良好に保ち淀川流域の人々の安全で安心な暮らしを守るためには不可欠です。
 丹生ダムの早期完成に向けて、昨年の住民大会を始めとし、18,000余名の人達の署名など様々な要請活動を行ない、源流から河口までの未来を共に考え一日でも早い完成を願いつつ取り組むことを再度確認し、丹生ダムが絶対必要であることを国に積極的に働きかけ、早期実現を本大会の名において強く要請するものであります。

 以上決議する。

  平成16年2月28日

高時川の明日を考える住民大会


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