高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年2月12日号
穏やかだった1月下旬から一転、2月に入ったとたん思い出したように寒くなり、週の半ばからは雪の天候となりました。高時川の流れも穏やかで、冷たく澄んだ水が滔々(とうとう)と流れていました。
2週目に入り、少し温かくなったかなぁと思ったら、雨続きの天候。降り続く雨に煽られて山の雪解けも進んだよぅで、週半ばからは、またまた出水並の水量となっています。もちろん川の濁りもハンパないものになっています。「これが秋なら、ビワマスがバンバン上ってくるのに…。」なんて釣り好き親父のよぅな心境になってしまいました。
週間天気予報を見ていると、来週後半からは雪マークがついていました。立春を過ぎたとは言え未だ2月半ばです。もぅ1回くらいは降るんでしょうね? 雪!
平成22年2月1日(月)の状況
平成22年2月12日(金)の状況
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【2月10日】 観測機器のメンテナンスで、高時川上流域に行きました。下流域では田んぼの隅っこなど、人の行かない場所にチラホラと残るだけの雪が、ココじゃまだまだご覧のとおりでした(写真-1)。ヤッパリここは、豪雪地帯でした。
【2月12日】 痛いほどに冷たい風の吹くなか、久々の河川巡視に行きました。ハンパない水量と濁りの高時川はゴーゴーと音を立てて流れていました。しばらくすると、特急列車が通過しましたが、目の前を通過するまで気付かないほどの、轟音でした(写真-2)。橋の上から高時川の上流を見ていると、横山岳が見えてました(写真-3)。以前踏査した「
白谷の出水」のある山ですが、懐かしく思い出しながら、雪をいただいた勇壮な姿に見入ってしまいました。

写真-1 高時川と雪の集落 (余呉町菅並 H22.2.10)
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写真-2 濁流と特急列車 (湖北町八日市 H22.2.12)
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写真-3 白銀の横山岳 (湖北町小倉より H22.2.12)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。