高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年3月9日号
高時川の3月は、融雪出水とともに始まりましたが、これも春の訪れを告げるものなんでしょうね?
月初めに比べると、水量も濁りも落ち着いてきたように見えますが、穏やかで澄んだ流れと言ぅにはまだまだのよぅです。これからは、一雨ごとに暖かくなっていくでしょうし、上流にはまだまだ雪が残ってますから、しばらくはこんな状態が続くんでしょう。
それにしても、高時川って夏になると瀬切れるんですよ! 今日の状況からは想像できませんけど…。
平成22年3月1日(月)の状況
平成22年3月8日(月)の状況
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【3月1日】 高時川下流の落合橋のたもとで、水仙が咲いていました(写真-1)。調べてみると色々と逸話のある花で、海外では、春の訪れとともに咲く水仙が「希望」のシンボルとして用いられているそぅです。有毒植物らしぃですけど…。
【3月2日】 川の濁りがハンパないので、上流域に異常がないか巡視に行ったところ、ダムサイト近くの高時川で、カワアイサを発見しました(写真-2)。カモの仲間の冬の渡り鳥で、漢字で「川秋沙」と書きますが、「秋の終わりにやって来て川にいる」といぅ意味だそぅです。頭の色と形からして、コイツはメスですね。
「ダムサイトより上流は?」といぅことで、中河内へ移動しました。あれだけの融雪出水だったので、雪も少なくなったろぅ? なんて思っていましたが、シッカリ残ってました(写真-3)。国土交通省の観測によると、約1m40cm前後の積雪といぅことでした。 雪解けの増水と濁りは、暫く続ききそぅです。

写真-1 水仙 (長浜市落合町 H22.3.1)
|

写真-2 カワアイサ (余呉町菅並 H22.3.2)
|

写真-3 積雪1.4m (余呉町中河内 H22.3.2)
|
高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。