高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年4月6日号
Spring had come! 皆さん、もぅお花見には行かれましたか? 高時川の桜は、河口辺りだともぅそろそろといった感じですが、丹生ダム建設所の周辺ではやっとポツポツといった状況です。
結局、高時川はまとまった流量のまま4月を迎えることとなりました。 溶け出す雪も少なくなってきたのか、穏やかとは言えないまでも、澄んだ流れを取り戻しつつあります。 岸辺に咲く菜の花や堤防の桜を水面に映して流れる高時川を見たいなぁと思うんですけど、しばらくかかりそぅですね。
そぅいえば、平成21年は4月18日に初めての『瀬切れ』を確認しているんですが、今年は大丈夫そぅですね。
平成22年4月1日(木)の状況
平成22年4月5日(月)の状況
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【3月26日】 観測装置の点検で高時川上流へ行きました。観測装置を引き上げると・・・何かいる!小さぃナマズかと思ったら「アカザ」でした(写真-1)。水のきれいなところに棲むナマズの仲間で、日本の固有種だそぅです。しかも『絶滅危惧U類(VU)』、やっぱり高時川ってスゴィ!
【3月29日】 観測装置を点検しておきたくて、気合いを入れてダムサイトから上流へ行きました。運動不足の体に鞭打って歩いていると・・・、道路の真ん中に大きな岩が!(写真-2) 丸い雪解けの中の偉そっな佇まいが、ご神体のよぅにも見えました。とは言え1m近くある大きさの岩です。自分が歩いているときに・・・怖っ!
【4月5日】 姉川の河口付近に、水鳥がたくさん集まっていました(写真-3 不鮮明で申し訳ありません)。カワウにサギにユリカモメもいたよぅです。見ている間に、ユリカモメが何度か水面に突入!してましたから、魚が上り始めているのかも知れませんね。確かに例年だとウグイなどの遡上が見られる時期ですけど、今年はこの水量ですから、もぅ少し先かと思ってました。

写真-1 アカザ (長浜市余呉町内 H22.3.26)
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写真-2 山の落とし物 (余呉町針川 H22.3.29)
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写真-3 水鳥の集い (長浜市南浜町 H22.4.5)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。