高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年7月8日号


 よぅやくの梅雨入りで、高時川も、初夏の潤いを取り戻しています。
 降ったり止んだりの雨のおかげで“澄んだ流れ”とまでは言えませんが、水量を増減させながら、琵琶湖に向かって流れ下っています。
 7月に入ると、アユ釣りも解禁されますので、しっかりと流れを保って欲しぃものです。
 産毛のよぅに見えていた田んぼの稲も成長して、気が付くと、湖北平野は緑の絨毯を敷き詰めたよぅな風景となってきました。
 平成22年6月21日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成22年6月29日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 高時川が、すごいことになっていました。
 7月3日(土)のから降り始めた雨は、夜にかけて激しさを増し、台風さながらの洪水となって高時川を流れ下っていきました。また、今回の出水では、高時川と姉川の合流点にあたる難波橋地点(長浜市難波町)では、河川の水位が『避難判断水位』を超えて上昇していました(4日午前4時過ぎ)。
 今回、高時川流域内での降り始めからの雨量の合計(7/5 0:00時点)は、
長 浜 89.5mm (長浜市唐国町押附 気象庁 旧称:虎姫)
中河内 200mm (長浜市余呉町中河内 国土交通省)
菅 並 151mm (長浜市余呉町上丹生 滋賀県)
 を記録しています。
 幸いにも、河川のはん濫を含む大きな被害の情報は入ってきていませんが、川沿いに暮らす方々には、さぞかし不安な一夜を過ごされたことと思います。

 4日(日)正午前後に巡視した際に撮影した高時川の状況を、下流域のものから順に掲載しましたのでご覧下さい。
 今回の大雨では、九州南部や関東地方で、さらに大きな被害も出ているようです。被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。

難波橋下流
難波橋下流(右岸側)
(長浜市難波町)
難波橋
難波橋(上流側)
(長浜市難波町)
難波橋上流
難波橋上流(姉川・高時川合流点)
(長浜市難波町)
びわヤナ
びわヤナ(高時川右岸堤防上より)
(長浜市落合町)
落合橋下流
落合橋下流
(長浜市落合町)
錦織橋上流
錦織橋上流(右岸側)
(長浜市錦織町)
錦織橋上流
錦織橋上流(左岸側)
(長浜市唐国町)
馬渡橋
馬渡橋(下流側)
(湖北町小今)
福橋下流
福橋下流(右岸側)
(湖北町速水)
福橋上流
福橋上流
(湖北町河毛)
阿弥陀橋下流
阿弥陀橋下流(右岸側)
(高月町高月)
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
(高月町馬上)

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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