高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年7月26日号【瀬切れ確認速報 H22-03号】


 7月17日、子供たちの夏休みに間に合わせるよぅに、湖北地方も梅雨が明けました。気象庁の発表(速報)によると、平年に比べて2日、昨年(8/3頃)に比べると17日早い梅雨明けだったそぅです。
 夏本番を迎えた高時川は、出水後の笹濁りを残しつつも、少しずつ流れを穏やかにしながら流れていました。
 とは言え、梅雨明けからの「これでもか!」と言わんばかりの猛暑続き、「瀬切れなきゃいぃけどなぁ」なんて思いながら見守っていました。…が、本日の河川巡視で、今年3回目の瀬切れを確認しちゃいまいした。びわヤナの漁師さんに伺ったところ、昨日(25日)から瀬切れていたそぅです。
 川面に目をやると、あちこちに残った水溜まりでは、取り残されたコアユの群れやハスなどがたくさん泳いでいましたが、その姿は、行き場を見失って彷徨っているよぅにも見えました。
 梅雨も明けちゃったし、今度の瀬切れは、かなり長引くかも知れませんね。
 平成22年7月20日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成22年7月26日(月)の状況
阿弥陀橋上流
瀬切れ
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
瀬切れ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【7月15日】 出水後の状況確認のため、ダムサイトから上流域の巡視に行きました。出水の爪痕を確認しながら進んでいくと、道路脇の草むらにひときわ鮮やかなヤブカンゾウの花が咲いていました(写真-1)。英語名がDaylilyなんですが、その花が一日しか咲かないと考えられたため銘々されたそぅですが、だとしたら、貴重な出会いだったといぅことですね。
【7月26日】 瀬切れたとは言え、それなりに水量のある高時川中流域で、子供たちが川遊びに興じていました(写真-2)。連日の猛暑と夏休み、河川巡視の途中でしたが、しばし羨ましく拝見していました。無意識に呟いちゃったかも知れません「いぃなぁ〜」って。
 すっかり瀬切れてしまった高時川下流部では、水溜まりに取り残されたコアユを狙った魚捕りが行われていました(写真-3)。瀬切れて逃げ場のない魚が相手ですから、捕り易かったでしょうね。
ヤブカンゾウ
写真-1 ヤブカンゾウ
(余呉町尾羽梨 H22.7.15)
川遊び
写真-2 川遊び
(高月町雨森 H22.7.26)
魚捕り
写真-3 魚捕り
(長浜市落合町 H22.7.26)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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