高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年9月6日号
9月になり、高時川沿川の田んぼでは、稲刈りが本格化してきています。作業に勤しむ農家の方々を見て「今年もお米が食べられる」とありがたく思う一方、「もぅそんな季節かぁ」と気が付きます。なんだか、暑さで季節感が麻痺しちゃってるんですかねぇ。
9月6日現在、高時川は、高月町雨森辺りまで瀬切れています。さらには、姉川の流れで潤っていた、姉川合流点から下流域も、場所によっては流れがかなり細くなっていて、「もしかしたら河口まで…」なんてイヤなことも想像しちゃいます。台風9号が近づいてます。お盆のときの台風4号と進路が似ているよぅですので、同じよぅに恵みの雨を期待しましょう。
河川巡視の途中、校庭で運動会の練習中の子供たちの姿を見かけますが、熱中症にはくれぐれも注意してもらいたいと思います。
平成22年8月30日(月)の状況
平成22年9月6日(月)の状況
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【9月1日】 地震防災訓練のとき、現地班としてダムサイトの方へ向かいました。途中、川に潜って蠢く人影を発見!「引掛け」と呼ばれる方法でアユを捕っていました(写真-1)。竿の先に付いた針で、直接アユを、文字どおり引っ掛けて捕る漁法だそぅですが、友釣りより釣果が上がるんでしょうか?
【9月3日】 環境調査の一環で、高時川上流域へ行きました。途中、魚釣りを終えて帰り支度中の方と出会いました。先日見た「引掛け」でアユを捕っていたそぅで、釣果を拝見しました(写真-2)。体長20cm近い、形のよいアユがたくさんと、何とアマゴまで捕まえていらっしゃいました。こんなのがいるなんて、さすが高時川です。
見事な釣果に後ろ髪を引かれつつ、今日の目的地へ向かう途中、道路脇の草むらに佇んでいる蝶を発見しました(写真-3)。カラスアゲハだと思ぅんですけど、羽を開いたままジぃ〜っとしていました。蝶が羽を広げたままとまってるなんて…とも思いましたが、もしかしたら、あまりの暑さで羽を広げて涼んでるのかも知れませんね。蝶の生態に詳しい方がおられたら教えて下さい。

写真-1 引掛け (余呉町菅並 H22.9.1)
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写真-2 釣果 (余呉町鷲見 H22.9.3)
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写真-3 カラスアゲハ (余呉町鷲見 H22.9.3)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。