高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年8月24日号


 8月12日に最も滋賀県に接近した台風4号は、大きな被害も出さずに去っていきました。恵みの雨となった高時川では、台風当日に整切れが解消しています。お盆休みには、潤いの戻った高時川で川遊びを楽しんだ方もいたことと思います。
 8月18日、お盆休み明けの河川巡視では、高時川はまだ潤いを保っていましたが、下流域では「流れも細いし、次の瀬切れはもぅすぐかな?」なんて思わせるような表情となっていました。
 イヤな予感が的中!とは言ぃたくありませんが、翌19日には、姉川との合流点から上流3kmほどの区間での瀬切れを確認してしまいました。
 8月24日現在、瀬切れは、高月町雨森辺りまで広がってきています。所々に残った水溜まりでは、取り残されたコアユの群れやハスなどが彷徨っていました。
 この辺りの子供たちは明日から2学期が始まります。猛暑続きの夏も気がつけばもぅすぐ9月、湖北平野も金色の大地に変わりつつあります。
 平成22年8月18日(水)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成22年8月24日(火)の状況
阿弥陀橋上流
瀬切れ
阿弥陀橋上流
福橋上流
瀬切れ
福橋上流
びわヤナ
瀬切れ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【8月19日】 「余呉の田んぼにスゴぃものが置いてある!」との情報に、何なに〜?って思いながら行ったところ、ありました! 生首? いやいや、マネキンの頭ばかりがズラァ〜っと並んでました(写真-1)。稲穂が黄色く色づき始めた田んぼの周りを取り囲んでいるのですが、近年問題となっているイノシシよけのために置いたそぅです。夜中に出会えば、腰を抜かすくらいビックリするでしょうね。
【8月20日】 台風一過から約一週間、澄んで水量も安定した高時川上流域では、今日も鮎釣りの人々の姿が見られました(写真-2)。地元の方の話によると、このお盆の期間中に、有名な鮎釣り名人の方がここを訪れ、何十尾!といぅ釣果を上げていったそぅです。今日釣っていた皆さんの釣果は、どぅだったんでしょうか。
【8月24日】 木之本地蔵院の地蔵縁日が行われていましたので、雰囲気だけお裾分けします(写真-3)。明日25日までの開催だそぅですが、猛暑の中、たくさんの露店と大勢の人々で賑わっていました。最終日の明日は花火も上がるよぅですので、お近くの方は足を運んでみては如何でしょうか。
水田の女神
写真-1 水田の女神
(余呉町東野 H22.8.19)
鮎釣り
写真-2 鮎釣り
(余呉町菅並 H22.8.20)
地蔵縁日
写真-3 地蔵縁日
(木之本町木之本 H22.8.24)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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