高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年10月6日号


 秋冷の候、10月に入って、日増しに秋も深まってきたよぅに感じますが、皆さん如何お過ごしでしょうか。
 10月4日現在、高時川は澄んだ流れを保っています。9月に比べると、水量も幾分落ち着いてきて、流れも穏やかになってきています。
 いまもコアユの産卵遡上は続いてますが、先に遡上して産卵を終えたコアユ達が、亡骸になって高時川を流れ下っているのも目立つようになってきました。
 もう少し水温が下がれば次はビワマスです。今月中くらいには来ますかねぇ。このまま瀬切れずにいて欲しいものです。
 平成22年9月27日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成22年10月4日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【10月6日】 爽やかな秋空のもと、観測機器のメンテナンスに行きました。肌に感じる風の冷たさもそぅですが、目に映る景色も、秋本番といった感じになってきました。
 高時川の堤防では、コスモスが満開の花を風に揺らしていました(写真-1)。ピンクに白に黄色いのまであって、緑の残る山々を背景にとても綺麗でした。満開のコスモスの向こうには、白いソバの花が畑一面に咲いていました。気がつくと、傍らの花の頭に、赤トンボが留まっていました(写真-2)。これもまた見事な真っ赤で、柔らかな秋の日差しに輝いていました。アキアカネってヤツですかね?
 作業を終えての帰りみち、曼珠沙華がたくさん咲いていました(写真-3)。高時川の堤防や田んぼのあぜ道などにも咲いていますが、こんなにたくさん咲いているのは初めて見ました。とても鮮やかで綺麗だったのですが、とある霊園に隣接したところといぅのもあったんでしょうか、何だか神秘的にも感じました。
コスモス
写真-1 コスモス
(高月町馬上 H22.10.6)
赤トンボ
写真-2 赤トンボ
(高月町馬上 H22.10.6)
曼珠沙華
写真-3 曼珠沙華
(高月町渡岸寺 H22.10.6)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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