高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年11月29日号


 11月もあと2日、久々に好天に恵まれた河川巡視となりました。湖北地方の紅葉の見頃もあと少しのよぅです。
 高時川は、瀬切れてました。水量が減ってきてるなぁとは思っていたのですが、22日の巡視で瀬切れているのを確認しました。途中24日(水)には一日だけ解消したのですが、また翌日には瀬切れちゃってました。28日(日)の夕方から夜間に、少しまとまった雨が降ったので、29日の巡視では瀬切れが解消していました。とは言え、姉川との合流点辺りでは、ちょうど水先が到達したところのよぅで、枯れ葉などの混じった少し濁った流れでした。
 平成8年から行っている河川巡視で、12月に瀬切れを確認したことはありませんが、今年はもしかしたら…ですね。
 平成22年11月22日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
瀬切れ
びわヤナ

 平成22年11月29日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【11月19日】 観測設備の点検を終えての帰庁途中、数十匹のサルの群れに出会いました(写真-1)。稲刈りも今は昔の水田跡に集まって、一心不乱に何か食べてました。ドングリが不作でクマが人里に現れたニュースをよく見ますが、そぅいえば今年はサルもよく見ました。降雪期を前に、サルも世界も大変なよぅですね。
【11月29日】 姉川橋(国道8号線)の左岸詰めにあるモミジが、燃えるような真っ赤に色づいていました(写真-2)。集落の外れにあって、傍らには半鐘が立っているのですが、“燃える紅葉と火消しの半鐘”とは何とも面白い取り合わせに思えました。
 柔らかな陽差しとは裏腹に、湖岸に立つと湖面を渡る冷たい風が吹き付けていました。沖合に数羽のコハクチョウがいましたが、みんな頭を隠してしまってました(写真-3)。遠くシベリアから渡ってくる彼らがこの程度で寒がるとは思えませんが、何とも面白い光景で「そんなにイヤなら水から上がればいぃのに?」なんて思っちゃいました。
野猿の群れ
写真-1 野猿の群れ
(余呉町上丹生 H22.11.19)
紅葉と半鐘
写真-2 紅葉と半鐘
(長浜市酢 H22.11.29)
コハクチョウ
写真-3 コハクチョウ
(湖北町海老江沖 H22.11.29)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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