高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年11月15日号


 11月半ば、この夏の酷暑でさえ恋しくなりそぅな厳しい朝晩の冷え込みに、湖北地方の紅葉も見頃を迎えているよぅです。
 一方の高時川はと言ぃますと、時雨れて鉛色の空の下、澄んで穏やかに流れています。
 11月1日の河川巡視で確認したビワマスですが、思った通り、濁りもとれて水量も減った週末辺りに遡上が本格化していたよぅです。その後、9日(火)の巡視では産卵床を掘っているところ(昨年の映像ですが羽衣動画館でご覧下さい)なども確認できましたが、15日(月)の巡視では、産卵行動はおろか、生体すら確認できませんでした。産卵を終え、川底に沈んだり浮いて流れ下る亡骸を見るにつけ、それが正常な自然の営みとは理解しつつも、何とも物悲しい気持ちになりました。
 平成22年11月09日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成22年11月15日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【11月12日】 通信設備の点検に向かう途中、カモシカと接近遭遇!しました(写真-1)。山道のカーブの途中の鉢合わせ!で、車窓越しとは言え、心臓が止まりそぅな位ビックリしました。カモシカも驚いたよぅで、しばらく固まってました(だからシッカリ写真が撮れました)。
 点検ルートの入り口にあたる「ウッディパル余呉」では、厳しくなってきた朝晩の冷え込みも手伝って、木々の紅葉も鮮やかになっていました(写真-2)。中でも写真のモミジは、緑濃い杉林の中にあって一際色鮮やかな、燃えるような紅葉となっていました。
 湖北の紅葉も、もぅすぐ見頃を迎えてそぅですよ。
【11月15日】 時雨れて肌寒い曇天の下、白菜の収穫が行われていました(写真-3)。9月下旬の作付けから約2ヶ月、一抱えほどに大きく育った白菜がたくさん箱詰めされてました。「少しは残して“雪かぶり白菜”にするのかな?」なんて思いながら見てましたが、何だか鍋料理が食べたくなってきちゃいました。
カモシカ
写真-1 カモシカ
(余呉町中之郷 H22.11.12)
紅葉
写真-2 紅葉
(ウッディパル余呉 H22.11.12)
白菜収穫中
写真-3 白菜収穫中
(湖北町八日市 H22.11.15)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。

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