高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成23年7月13日号
「梅雨入りが早くても、梅雨明けは早くならない」ってTVのお天気キャスターが言ってたのに、何ともあっけなく7月8日(頃)に梅雨明けしちゃいました。平年に比べて13日、昨年に比べて9日早かったそぅです。
6月26日以降瀬切れていた高時川は、7月7日(木)のまとまった降雨で潤いを取り戻したものの、日に日に水量も減ってきて、ついぞ本日、再びの瀬切れとなってしまっています。今後しばらくは、雨の予報もありませんので、日本に近づきつつある台風6号に期待したいと思います。
瀬切れて間もないため、瀬切れていないところやアチコチに残った水溜まりには、群れたコアユやコアユを追い回すハスの姿が見て取れます。また、瀬切れたばかりで乾ききっていないところでは、何とも言えない悪臭も漂っています。節電の夏でもありますので、川に涼を求められるよう、一日も早い瀬切れ解消を望むところです。
平成23年7月4日(月)の状況
平成23年7月13日(水)の状況
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【6月30日】 高時川に架かるあちこちの橋にはイワツバメが営巣していますが、可愛らしぃ赤ちゃんツバメに出会いました(写真-1)。お母さんツバメがエサを持って戻ってくると、ピィピィと一斉に鳴き出して、我先にとお母さんツバメからエサをもらっていました。育ち盛りの子どもがいると親が大変なのは、動物の世界も同じですね。
【7月4日】 高時川の河川敷に、ビワの実がなっていました(写真-2)。十分成熟してるんでしょう、ドンヨリとした梅雨空の下、鮮やかな黄橙色の実をつけてました。葉っぱが民間療薬に、幹が杖や木刀に使われるっていぅのは知りませんでしたが、これだけは知ってましたよ、「実は、冷やして食べると美味い!」。
【7月13日】 夏本番の湖北地方、早崎内湖に蓮の花が咲き揃ってました(写真-3)。開花から4日目には散っちゃうとか、宗教とも関わりの深い花だからか、辺りに漂う香りも、少しありがたく感じてしまいました。でも、結実前の開花と考えれば、レンコンの花でもあるんですよねぇ。

写真-1 イワツバメ (余呉町内 H23.6.30)
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写真-2 ビワ (長浜市難波町 H23.7.4)
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写真-3 蓮 (長浜市早崎町 H23.7.13)
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高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成23年の結果は速報です。