洪水調節

小石原川の洪水被害と治水対策の必要性

 小石原川流域では、筑後川の各地で破堤した昭和28年6月の西日本水害(朝倉郡内では、全壊流失217戸、半壊床上浸水2,205戸、床下浸水1,979戸)などの洪水被害が発生しています。

S28被災写真1 S28被災写真2

 近年では、平成22年7月の梅雨前線による洪水で、小石原川流域で床上浸水8戸、床下浸水71戸の被害が発生しました。また、平成24年7月の九州北部豪雨では、小石原川の栄田(さかえだ)橋地点で観測史上第1位の水位を記録し、沿川の全流域(441世帯1,437名)を対象に避難勧告が発令されるとともに床上浸水2戸、床下浸水24戸の被害が発生した他、人口、資産が集中している朝倉市街部の堤防の一部が崩壊し、重大な被害につながる恐れがありました。

 このように大きな洪水が連続して発生する中、目標とする流量を安全に流下することが出来ない状況となっており、早急な治水対策が必要です。



◆平成22年7月に発生した洪水の概要 H22.07洪水被害表

※朝倉市、大刀洗町への聞き取りによる小石原川流域における被害状況

H22.07洪水時写真

写真 左)川の手前で立ち往生する電車 右)洪水により被害を受けた橋梁

◆平成24年7月に発生した洪水の概要 H22.07洪水被害表

※朝倉市、大刀洗町への聞き取りによる小石原川流域における被害状況

H22.07洪水時写真

写真 左上)栄田橋観測所の状況(H24.7.14 6:50頃) 右上)水防活動(竹流し、土嚢積)
   左下)甘木橋上流の状況(H24.7.14 6:00頃)  右下)大型土嚢による応急対策状況

小石原川ダムによる治水計画

 梅雨などで大雨が降った時に、ダム地点で上流から流れてくる洪水を一時的にダムに貯め、ダム下流の河川流量を減らします。これにより小石原川沿川地域の被害を軽減します。
 小石原川ダム地点における洪水のピーク流量は毎秒190立方メートルであり、洪水調節により毎秒140立方メートルをダムに貯留し、毎秒50立方メートルをダムから放流する計画です。
 洪水調節のための容量として、約410万立方メートルを確保しており、これは福岡ドームの約2倍の量です。

治水とは

治水とは、地域を洪水から守ることです。ダムにより河川流量の調整を行い、下流の被害を軽減します。