高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成22年6月2日号
不思議な天候の5月も終わり、あっといぅ間に6月になっちゃいました。思い出したよぅにいぃ天気の今日この頃、梅雨入りまでは間がありそぅなので、今しばらく新緑の季節を楽しみましょう!
今年初の瀬切れを確認した5月、一週間そこそこで潤いを取り戻しましたが、油断はできません。下の写真のよぅに、だんだん流れが心細くなってきています。田んぼにも水が必要な時期ですが、次の瀬切れはもぅ間もなくカモ知れません。雷が鳴って夕立のような雨もありそぅですけど、期待してよいものかどぅか…。
とは言え、自然の営みには「待った」なし。やっと条件が整ったんでしょう、アユやウグイの群れが、高時川中流域に架かる橋の上からも見えるほどに遡上してきています。流れに逆らってガンバっている姿を見ると、何とか瀬切れずにいて欲しいなぁと思っちゃいます。
平成22年5月26日(水)の状況
平成22年6月2日(水)の状況
河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。
【5月17日】 琵琶湖沿岸の船溜まり、コンクリートの護岸際の水中を何やら蠢く黒い影。何だぁと思ってよく見ると、何とも巨大なオタマジャクシがいました(写真-1)。ウシガエルの子だとは思いますが、すでに後ろ足も生えて…、お世辞にもカワイィとはいえませんね。
【6月1日】 ダムサイトから上流域の巡視に行きました。支川の奥川並川沿いの道を上っていると、「もぅ枯れちゃったの」といぅような花が…、昨年秋にお会いした
マムシグサ(写真-2)でした。名前の由来となった茎の斑紋こそハッキリとは見えませんでしたが、何とも気持ち悪いお姿でした。
気を取り直して向かった先は、高時川上流の針川地区。ハエのよぅな、そぅじゃないよぅな、体長2pほどの昆虫がいました(写真-3)。ヤマトシリアゲといぅそぅで、オスのお尻がサソリのよぅに上にそっているのでそぅ呼ばれるそぅです。捕まえた昆虫の体液を吸って生きるらしぃのですが、華奢な体に似合わずエグいことをするヤツですねぇ。

写真-1 巨大オタマ (湖北町延勝寺 H22.5.17)
|

写真-2 マムシグサの花 (余呉町奥川並 H22.6.1)
|

写真-3 ヤマトシリアゲ (余呉町針川 H22.6.1)
|
高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成22年の結果は速報です。