高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成23年5月2日号


 黄金週間も丁度中日、皆さん如何お過ごしでしょうか。
 記録的豪雪に見舞われた今年の冬、おかげで高時川は、例年にない水量を保って、5月に突入です。連日の陽気と時折の降雨で、水量は増減を繰り返していますが、何よりも濁りが抜けません。“春先”のティファニーブルーが懐かしく思える、今日この頃です。
 そぅいえば、今日は「夏も近づく〜」の八十八夜ですよ。なるほど、桜の時期も終わり、野山も新緑への衣替えを始めたよぅです。明日からの黄金週間後半、茶摘みは見られないと思いますが、自然と歴史の宝庫「湖北」へ足を運んでみては如何ですか。
 平成23年4月25日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成23年5月2日(月)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【5月2日】 黄砂舞う霞んだ空の下、高時川沿いの水田でも、田植えが始まっていました(写真-1)。たくさんの苗を積んで、忙しく動き回る田植機を見て、改めて季節の移ろいを感じました。先の震災から2ヶ月近く経って、工場の操業再開などの報道はありますが、農地の方はどぅなんでしょうか? 今後の天候次第ではありますが、作れるところでしっかり作っておかないと、今年は米不足になっちゃうかも知れませんね。
 この時期の高時川と言えばコレ、今年も、たくさんのこいのぼりが、高時川堤防上を優雅に泳いでいました(写真-2)。新聞報道によると、全部で480匹!いるそぅですが、昨日までの強風で、竹の支柱から折れてしまっているものもありました。明日3日には“こいのぼりまつり”が開催され、長さ50mの巨大こいのぼりも揚げられるそぅです。昨年見ましたけど、一見の価値あり!ですよ。
 姉川中流域のヤナで、たくさんのウグイが遡上していました(写真-3)。滔々とした姉川の流れに逆らって、体長30pほど(だと思う)の魚体を輝かせながら次々にジャンプする姿は力強く、いつまで見てても見飽きない感じでした。その後、高時川へ戻ったのですが、高時川では橋のたもとに群れているのは見ましたが、ジャンプするよぅな姿は見られませんでした。「高時川の方が水量が多い」程度の違いだと思うんですが、一体何がお気に召さないのでしょうか? 水温か?はたまた魚にしか判らない何かがあるんでしょうね。
田植え
写真-1 田植え
(木之本町古橋 H23.5.2)
こいのぼり
写真-2 こいのぼり
(高月町雨森 H23.5.2)
ウグイ
写真-3 ウグイ
(長浜市曽根町 H23.5.2)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成23年の結果は速報です。

トップページへ戻る