高時川の川模様 〜河川巡視で出会ったもの〜
平成23年9月28日号


 シルバーウィークも過ぎて、9月も残りわずかとなりました。朝夕の冷え込みに、皆さん風邪などお召しになっていませんか。
 台風12号の降雨により潤いを取り戻した高時川は、その後の台風15号での濁りもとれて、澄んだ流れとなってきています。水量も落ち着いて、本当にいぃ川の表情を見せています。
 9月下旬の河川巡視では、ともにコアユの遡上は確認できましたが、特に27日の巡視では、ものすごい数の遡上に見えました。昨年の今頃を思い返しても、「こんなにいたかなぁ?」といった感じです。14日の巡視で出会えたビワマスですが、27日の巡視では出会えませんでした。決して見間違いとは思いませんが、やはり時期的に少し早いんでしょうね。
 平成23年9月14日(水)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 平成23年9月27日(火)の状況
阿弥陀橋上流
阿弥陀橋上流
福橋上流
福橋上流
びわヤナ
びわヤナ

 ダムダムくん  定点写真撮影場所  ニューちゃん
注)地図中の市町名・地点名は、平成21年12月31日現在の標記となっています。
 河川巡視等で職員が現場に出かけた際には、自らが気がづいた様々な状況も撮影しています。これらの記録は、移りゆく周辺環境を把握し、それらの情報を有効活用していくためのものでもあります。

【9月14日】 澄んだ流れとなってきた高時川で、ビワマスに出会いました(写真-1)。井明神橋のたもとで、一匹だけでしたが、悠然と泳いでいました。やはり!と思って巡視を続けましたが、結局、この一匹以外には出会えませんでした(見間違いといぅことはないと思うんですけど…)。
【9月21日】 シルバーウィーク真っ只中、台風15号の雨により高時川も出水状態となってました。先の台風12号と較べて、特に高時川上流域での出水規模が大きかったよぅで、集落近くの流れも、まさに「ギリギリ」といった感じでした(写真-2〜写真-4)。大見橋下流では、ご近所の方が心配そぅに高時川を見つめておられました(写真-3)し、新川合橋上流では、川沿いの道路面から50〜60cm下のところで、水が流れていました(写真-4)。
【9月27日】 阿弥陀橋左岸の高時川堤防で、満開のコスモスが風に揺れていました(写真-5)。爽やかな秋晴れの下、少し冷たく吹く風も手伝って、秋本番を感じさせる景色となってました。
 姉川・高時川の合流点、落合橋を渡った高時川左岸の広大な畑の中ほどに、ポツンと佇むやぐらを発見(写真-6)。よくみると、コスモス迷路の見晴らし台でした。昨年見た一面のコスモス畑に思いを馳せつつも、「1年て早いなぁ」と思っちゃいました。
ビワマス
写真-1 ビワマス
(高月町尾山 H23.9.14)
野神橋上流
写真-2 野神橋上流
(余呉町上丹生 H23.9.21 11:30頃)
大見橋下流
写真-3 大見橋下流
(木之本町大見 H23.9.21 11:50頃)
新川合橋上流
写真-4 新川合橋上流
(木之本町川合 H23.9.21 正午頃)
コスモス
写真-5 コスモス
(高月町馬上 H23.9.27)
コスモス迷路
写真-6 コスモス迷路
(長浜市落合町 H23.9.27)
 高時川の中下流部では、水面がなくなり川が干上がる「瀬切れ」という現象が毎年のように発生しています。瀬切れの結果、遡上したアユなどが大量に死んでしまうとともに、周辺では死んだ魚による強烈な悪臭被害も発生しています。
 また、高時川下流域は昔から地下水に恵まれた地域で、水道用水などの水源として年間1.5〜2.5億m3が利用されてきました。しかし、近年、一部の地下水位は低下傾向にあり、安定的な地下水利用に対する不安があります。
高時川瀬切れ発生状況
注1)平成13年と平成14年は調査を行っていません。
注2)平成23年の結果は速報です。

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