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下久保ダムの情報 > ダム資料館【ダムの生い立ち 2/5ページ】

ダムの生い立ち

2.基礎岩盤剪断試験(トレンチカット)
基礎岩盤剪断試験"  ダム本体コンクリートを乗せる基礎岩盤の強さを調査するため、大規模なトレンチカット(溝状の掘削)をおこなって計測機器を設置し、岩盤の剪断力を調査します。 大がかりな試験装置を用いて、岩盤や割れ目などをまとめて押しつけることにより、この岩盤全体の剪断抵抗力を調べています。

  下久保ダムでは、こうしたトレンチカットによる岩盤調査を15箇所で実施し、ダムの設計を進めていきました。
 この箇所数も他のダムに比べて多く、L字形をした分画部を持つダムとして挙動解析が大変重要であったことを示すものです。

 日本においてハイダム(高さ100mを越えるダム)の事例が少ない時代において、外国のダム構築事例を参考にしながら技術者が調査と実績を積み重ね、ダム技術を研鑽していたころの様子が見て取ることができます。
 

3.基礎処理(グラウチング)
基礎処理  コンクリートダムが乗る岩盤はいづれも堅固であることを要求されますが、岩盤の堅固さはところどころに堅さのムラがあります。こうしたムラを無くし岩盤を一体化してコンクリートダムを支えるため、基礎処理(コンソリデーショングラウト)を行います。

 コンソリデーショングラウトは、ボーリングマシンで掘った穴に、圧力を掛けたセメントミルクを流し込むものです。5mずつ掘り進んでセメントミルクを注入し、また5m掘り進んではセメントミルクを注入する、という具合に15m〜20mの深さまで岩盤を改良します。

  写真は、木製の足場の上にボーリングマシンを設置し、岩盤を掘り下げているところです。木製の足場は滑りにくいスギ丸太を用いています。竹は軽いのですが滑りやすく危険とされていました。作業員の安全確保のため単管パイプに足場板を敷き、階段や手すりをなどの設置が義務づけられている現在とは、作業の安全に対する考え方が随分と違っているようです。

  このほかにも基礎処理には、カーテングラウトがあります。カーテングラウトは、ダムの遮水性を向上させるために遮水ゾーンに施工されるもので、下久保ダムでは、最大深さ60mまで掘り下げ、岩盤の中にカーテン状にセメントミルクを注入しました。
  カーテングラウトには、ダムにより貯め込んだ水圧により発生が懸念される基礎岩盤中のパイピング現象を防止するという極めて重要な役割を担っています。また、下久保ダムでは、主カーテングラウトと補助カーテングラウトの2列にわたって基礎処理を行っています。

 

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