■琵琶湖水位のコントロール

琵琶湖の水位管理は国土交通省が瀬田川洗堰の放流量 を調節することで実施しています。 なお、バイパス水路は水資源機構の施設ですが、既設の瀬田川洗堰と一体的に操作する必要があるため、国土交通省に委託して管理を行っています。

湖岸堤での作業

琵琶湖の計画水位

琵琶湖総合開発事業で、上下流の人たちの合意によって治水・利水を目的とした琵琶湖の水位基準が決定されました。この基準をもとに琵琶湖の水位コントロールは行われています。
非洪水期には、常時満水位B.S.L.+0.3mを基準として、琵琶湖の水位維持に配慮した水位調節を行い、洪水期には、水位をあらかじめB.S.L.-0.2m~-0.3mまで下げておくことにより、梅雨や台風などによる洪水時に琵琶湖の水位上昇を低減するよう水位を調節しています。最近では、より自然環境にやさしい琵琶湖の水位操作のあり方が求められています。


琵琶湖の計画水位の解説の図
琵琶湖の計画水位

A

湖岸堤天端高

 

B

計画高水位

治水計画を立てる場合の基本水位 で、100年に一度起こるような大きな洪水をもとに決定

C

常時満水位

通 常貯水できる最高の水位

D

洪水期制限水位

梅雨や台風期に琵琶湖周辺の洪水被害を防ぐため、あらかじめ下げておく水位

E

利用低水位

利水のための最低水位

F

補償対策水位

補償対策を行う水位

この湖水位の基準を元に治水・利水施設はつくられています。

※B.S.L.は、Biwako Basic Surface Levelの略で+-€0mが琵琶湖基準水位です。