琵琶湖総合開発事業は、「琵琶湖総合開発特別措置法」に基づき、わが国で初めて地域開発と水資源開発を一体的に進めた事業です。
その基本目標は、琵琶湖の恵まれた自然環境の保全と汚濁しつつある水質の回復を図ることを基調とし、その資源を正しく有効活用することにあります。そして琵琶湖及びその周辺地域の保全、開発及び管理について総合的な施策を推進することによって、関係住民の福祉と近畿圏の健全な発展に資することです。
事業は、琵琶湖の水質や恵まれた自然環境を守るための「保全対策」、琵琶湖周辺の洪水被害を解消するための「治水対策」、琵琶湖の水をより有効に利用できるようにするための「利水対策」の3つの柱で構成され、「琵琶湖総合開発計画」という大きな枠組み中で、国、地方公共団体が実施する「地域開発事業」と水資源開発公団(現水資源機構)が行う「琵琶湖治水及び水資源開発事業」(琵琶湖開発事業)により、事業相互に調整を図りながら進められました。
琵琶湖開発事業は、関係機関、地域住民方々のご理解とご協力をのもと、20年の歳月を経て平成3年度に竣工しました。5年後の平成8年度には、地域開発事業も終了し、琵琶湖総合開発事業が終結しました。 |