上流(じょうりゅう)・中流(ちゅうりゅう)・下流(かりゅう)での川(かわ)や川(かわ)のまわりのことがわかるよ!
筑後川のはじまりは、熊本県の南小国町にある阿蘇外輪山にまでさかのぼります。山あいから流れ出るわずかな水は、山の谷間を静かに流れて行きます。上流域には、山地や草原などの美しい自然や、温泉地などの観光地がいっぱい。また、日田杉やひのきを使った林業は全国でも有名で、ほかにも牛や馬などの放牧や、しいたけなどの特産品作りなどもさかんです。水がきれいでつりの名所も多く見られます。
中流域(ちゅうりゅういき)になると、山(やま)や谷(たに)に変わって、広大(こうだい)な筑後平野(ちくごへいや)が広(ひろ)がってきます。ここでは、昔(むかし)から、肥(こ)えた土地(とち)を利用(りよう)した農業(のうぎょう)がさかんで、お米(こめ)や柿(かき)・ぶどうなどの果物(くだもの)、野菜(やさい)のせいさんちとして有名(ゆうめい)です。また、江戸時代(えどじだい)に作られた堰(せき)や河童(かっぱ)の伝説(でんせつ)など、筑後川(ちくごがわ)との深(ふか)いかかわりが多(おお)く見(み)られる地域(ちいき)でもあります。
筑後川(ちくごがわ)への長(なが)い旅(たび)もいよいよ終(お)わり。久留米市(くるめし)を通(とお)り、佐賀平野(さがへいや)をぬけ、河口(かこう)、有明海(ありあけかい)へと注(そそ)ぎます。この地域(ちいき)では、長(なが)い歴史(れきし)を持(も)つ久留米(くるめ)がすり、日本有数(にほんゆうすう)の米(こめ)づくり、全国的(ぜんこくてき)に知(し)られた大川(おおかわ)の木工業(もっこうぎょう)、有明海(ありあけかい)のノリの養殖(ようしょく)などの産業(さんぎょう)がさかんです。また、有明海(ありあけかい)のムツゴロウ、下流(かりゅう)にしかいないエツなどのめずらしい生き物(いきもの)がたくさんいるのも特徴(とくちょう)です。