筑後川流域の北部に位置する福岡県の両筑平野は、昔から、かんがい用水の不足に苦しみ、多くの浅井戸などから補給し稲作を行ってきました。また、福岡市や朝倉市(旧甘木市)も都市用水の水源不足に長い間悩まされてきました。
こうした水不足を解消するため、両筑平野用水事業が計画され筑後川水系の水資源開発基本計画の一環として、昭和42年4月農林省から水資源開発公団が承継し、昭和50年3月に完成した事業であり、同年4月から管理を開始しました。平成15年10月水資源開発公団から独立行政法人水資源機構に移行し、引き続き管理を行っています。
農業用水は両筑平野地域に、水道用水は福岡・ 佐賀 両県内に、工業用水は朝倉市に供給されています。
なお、昭和39年農林省が事業に着手以来、完成までに建設事業に要した費用は約113.8億円です。
項目 | 最大取水量(㎥/s) |
---|---|
農業用水 両筑土地改良区 |
8.054 ※1 |
工業用水 朝倉市 |
0.173 |
水道用水 福岡市 朝倉市 (新規都市用水) 福岡地区水道企業団 福岡県南広域水道企業団 佐賀東部水道企業団 鳥栖市 |
1.075 0.083 3.650 ※2 1.669 ※2 0.777 ※2 1.065 ※2 0.139 ※2 |