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両筑平野用水二期事業

両筑平野用水二期事業の概要

両筑平野用水施設は、昭和50年(1975年)の管理開始以来、肥沃な農業地帯である両筑平野地域へ農業用水を補給し、食料供給基盤を支える施設としての機能や、福岡・佐賀両県内の生活用水や朝倉市の工業用水を供給する重要なライフラインとしての機能を果たしてきました。

しかし、管理移行から既に30余年が経過し、施設の老朽化に伴って施設の機能低下が進行しており、安定的な用水供給の確保や施設の安全性確保への危惧が生じてきました。また、両筑土地改良区が管理している水路施設は、兼業農家の増加に伴う水利用時期の集中や操作員の高齢化等に加え、施設の老朽化や湧水・ため池等の地区内補助水源の減少により、きめ細やかな配水操作への対応に困難を来してきました。

このため、両筑平野用水二期事業において、老朽化した施設の改第・更新を行うとともに、配水形態を踏まえた施設の改善や水管理システムの導入を行うことにより、水の安定供給と施設の安全性の確保を図ることを目的として、事業を実施して参りました。

事業のあゆみ
平成17年3月31日
国営土地改良事業両筑平野用水二期地区
全体実施設計完了(着手 平成12年4月)
平成17年4月26日
水資源開発基本計画(筑後川水系)の全部変更
平成18年1月24日
両筑平野用水二期事業実施計画の認可
平成25年2月22日
水資源開発計画(筑後川水系)の一部変更
平成25年5月7日
両筑平野川水二期事業実施計画変更の認可
平成30年3月31日
両筑平野用水二期事業完了
主要工事の概要
水源施設(江川ダム利水放流施設改築)
1式
頭首エ(女男石頭首工,甘木橋頭首工改築)
2ケ所
導水路(寺内導水路,三奈木導水路改築)
4.2km
幹支線水路(トンネル、開水路、管水路改築)
21.5km(分水工89ケ所)
水管理施設(ダム・頭首エ水管理用制御処理設備更新,農専水路水管理システム新設)
1式
事業費
共用施設
(江川ダム、女男石頭首エ、尊水路等)
38億円
農業専用施設
(甘木橋頭首エ、幹支線水路)
147億円
総事業費
185億円

老朽化した施設

共用施設

施設の老朽化により、 埋設管からの漏水が頻繁に発生したり、 トンネル内に亀裂が発生するなど、 安定的に水を届け続けることや、 施設の安全確保が難しくなっていました。

利水放流バルブ写真副バルブが無かった為、緊急時の対応が出来なかった利水放流バルブ
女男石頭首工写真改築前の女男石頭首工
寺内導水路写真トンネル覆エから漏水している寺内導水路

農業専用施設

水路トンネル覆エ写真水路トンネル覆エからの漏水
老朽化した開水路写真老朽化した開水路
老朽化した分水工写真老朽化した分水工
管水路内写真管水路内の漏水
老朽化と摩耗が進んだ頭首工写真老朽化と金属の摩耗が進んだ頭首工
配水操作写真人力による配水操作

改築した施設

老朽化した施設を改築して、施設の安全性の回復と長寿命化により、水資源の有効活用を図りました。

共用施設

利水放流副バルブ写真利水放流副バルブ
副バルブが設置され迅速な故障対応が可能となった。
女男石頭首工写真女男石頭首工
水位の安定性等を図るため2分割した洪水吐ゲー ト
寺内導水路写真寺内導水路
寺内導水路のトンネル内部を補強

農業専用施設

水路トンネル写真増厚工法で補強した水路トンネル
水路のゴミ対策写真開水路に蓋掛けをして水路のゴミ対策
リニューアルされた開水路内面写真コンクリート表面被覆工でリニューアルされた開水路内面
リニューアルされた管水路内部写真管更生工法でリニューアルされた管水路内部
大型化した水工水槽写真安定通水のため分水工水槽の規模を大型化
甘木橋頭首工写真ゲート本体と油圧設備を更新した甘木橋頭首工

合理的な水利用

水管理システムを導入したことで、 配水操作の労力を軽減し、 緊急時の迅速な対応やきめ細やかな配水対応が可能になりました。

中央管理室写真中央管理室で集中監視・制御
配水作業監視・操作写真配水作業は、中央管理室から監視・操作が可能に
弥永調整水槽写真弥永調整水槽
配水対応の安定化・迅速化のために造成した調整水槽
畑嶋調整水槽写真畑嶋調整水槽
配水対応の安定化・迅速化のために造成した調整水槽