水資源機構と鹿島建設(株)が小石原川ダム建設事業において共同開発した「遮水性盛土の総合的な品質管理法」は、遮水性盛土の品質管理の効率化を図るため、ICT施工を可能にするために、従来の管理基準を改善した新たな品質管理法を構築し、遮水性盛土の面的な締固め管理を実現しました。また、土質材料の管理範囲を改善し、品質管理基準と紐付けすることで、ICTによる全量管理と盛土品質の向上を同時に実現し、さらにこれらの情報を集約管理することで、リアルタイムで効率的な締固め管理を実施しています。
この結果、コア盛立施工途中における品質管理試験に要する時間が1,300時間以上縮減され、従来の同規模ダムの施工実績に対し盛立速度が向上するとともに、高品質な施工が実現できました。
本技術により、インフラ分野のDX加速化による生産性向上が実現でき、国内外のダムや河川堤防等をはじめとする盛土施工を行う建設事業への展開が期待されます。
なお、本技術は、第9回ものづくり日本大賞で内閣総理大臣賞、第24回国土技術開発賞で最優秀賞、令和3年度土木学会賞で技術賞(Ⅱグループ)を受賞しています。