●クレストゲート
ダムの堤頂部に設置されるゲートです。洪水調節容量には限りがあり、計画を越えるような非常に大きな洪水時に、ダムが満水になりそうな時に、非常用ゲートとして使用されます(この場合でも、ダムの流入量より多くの水を放流することはありません)。このゲートは3門あり、1門当たり1秒間に700立方メートルを流すことができます。
●巻上機
ゲートは重量約71トンもあります。このゲートを動かすためにゲートの上に巻上機があります。 巻上機の動力はモーターを電気で動かし、ドラムが回転することにより、ゲートにつながるワイヤーを巻上げています。
●コンジットゲート
ダムの中に設置されるゲートです。洪水時に放流する量を調節するためのゲートで、高圧に耐えられる構造となっています。 このゲートは2門あり、1門当たり1秒間に150立方メートルを流すことができます。
●開閉装置
ゲートは重量約49トンもあります。このゲートを動かすためにゲートの上に油圧シリンダがあります。 油圧の力を利用してゲートを上げ下げしています。
●利水放流設備
洪水時以外の滝沢ダムに流れ込んでくる水が多くないときは、水力発電所や利水放流設備を通って、水道用水を埼玉県や東京都に放流したり、川の流れを維持するための放流を行っています。
利水放流設備は、主管ゲートと分岐管ゲートの2種類あり、流す水の量によって使い分けています。
主管ゲートは1秒間に40立方メートルの水を流すことができます。
分岐管ゲートは1秒間に2立方メートルの水を流すことができます。
●選択取水設備
この設備は、ダム下流へ流す水を取水するための設備です。
取水する深さを自由に選びダム下流へ放流することができます。
貯水池は、深さによって水温や水質が異なることから、下流へ流す最適な水温・水質の深さを選び下流へ水を流しています。
●ダム操作設備 滝沢ダムの下流を見て左側(左岸)に管理棟があります。
管理棟の内部には、ダム操作設備があり、ここでゲートの開閉操作、ダム下流への放流警報、監視カメラの操作、ダムに必要な情報収集を行っています。